質屋で質預かりできるものは何がある？定番から穴場まで紹介

品物を手放さずに現金を調達できる「質預かり」は、お金が入用になったときに、非常に頼りになる選択肢です。しかし、初めて利用する方にとって、「一体なにが預けられるのか？」「高級ブランド品しか扱っていないのではないか？」という疑問は尽きないのではないでしょうか。

実は、質屋で質預かりの対象となる品物は意外と幅広いのです。そこでこの記事では、定番の質預かりできるものと、意外と知られていない質預かりできるもの、質預かりの流れを解説していきます。

現在質屋の利用を検討しているという方は、ぜひ最後までご覧ください。

そもそも質預かりとは？

質預かりとは、品物を担保として預けることでお金を借りられる仕組みのことです。銀行や消費者金融のような「借金」とは異なり、品物の価値に見合った範囲内で現金を融資してもらえる点が大きな特徴です。

期限内（原則3ヶ月）に借りた元金と質料（利息＋保管料）を支払えば、預けた品物は手元に戻ってきます。万が一返済ができなくなっても、品物を手放せば（質流れすれば）返済義務はなくなります。

そのため、取り立てや信用情報への影響を心配することなく、安心して利用できる便利なシステムなのです。

そもそも「質預かり」と「買取」の査定基準に違いはある？

基本的に、質預かりと買取の査定基準に大きな違いはありません。どちらも、その時点での市場相場をもとに、品物の状態や人気度を加味して価格を算出します。

ただし、提示される金額には差が出ることが一般的です。

買取の場合はすぐに再販できるため、その時点での相場をもとに高値をつけやすい傾向にあります。一方、質預かりは3ヶ月間の保管期間があり、その間に相場が変動するリスクを考慮する必要があります。そのため、買取価格の約8割〜9割程度が質預かりの相場となることが多いです。

質屋の「買取」と「質入れ」はどっちがいい？違いを徹底解説

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付属品の有無が査定額を大きく左右する

少しでも高く預けたい場合に重要なのが「付属品」です。とくにブランド品や腕時計の場合、箱や保証書（ギャランティカード）、余りコマなどの付属品が揃っているかどうかで、査定額が数万円から数十万円変わることも珍しくありません。

中古市場では、付属品が完備されている商品のほうが圧倒的に高く売れるため、それが査定額にも直結するのです。ご自宅に眠っている付属品があれば、必ず品物と一緒に持ち込むようにしましょう。

定番の質預かりできるもの

ここからは、質屋で頻繁に取り扱われている代表的な5つのカテゴリーについて、それぞれの特徴や高額査定のポイントを解説します。

• 貴金属・ブランドジュエリー
• ブランドバッグ
• 高級腕時計
• デジタル家電
• プロ仕様のカメラ・レンズ

それぞれ見ていきましょう。

貴金属・ブランドジュエリー

金やプラチナなどの貴金属は、素材そのものに世界共通の価値があります。そのため、デザインが古くても、壊れていても質預かりの対象になりやすいです。

また、カルティエやティファニー、ブルガリといった有名ブランドのジュエリーであれば、素材の価値に加えて「ブランド価値」が上乗せされるため、さらに高額な査定が期待できます。加えて、ダイヤモンドやルビーなどの宝石がついている場合も、石そのものの価値がしっかりと査定されます。

ブランドバッグ

ルイ・ヴィトン、エルメス、シャネルなどのハイブランドバッグは、中古市場でも非常に需要が高く、質預かりの主力ジャンルの一つです。とくに、ルイ・ヴィトンのモノグラムやダミエといった定番ラインは、流行に左右されにくく相場が安定しているため、高値がつきやすい傾向にあります。

多少の傷や汚れがあっても値段がつくことが多いため、使い込んだバッグでも一度査定に出してみる価値は十分にあるでしょう。

高級腕時計

ロレックス、オメガ、タグ・ホイヤーなどの高級機械式時計は、質預かりにおいて最も高額査定が出やすいアイテムといえます。とくにロレックスは、世界的な需要に対して供給が追いついていないため、購入時よりも高い値段がつくプレミアモデルも存在します。

これらの機械式時計は、定期的なメンテナンスをおこなえば長く使えるものです。そのため、資産価値が落ちにくいのが特徴です。

デジタル家電

近年、質預かりの需要が増えているのがデジタル家電です。最新のスマートフォンやタブレット、パソコン、ゲーム機などは中古市場での回転が早いため、積極的に取り扱われています。

ただし、家電製品は次々と新モデルが発売されるため、型落ちによる値下がりが早いのが特徴です。使わなくなったらできるだけ早めに持ち込むのが、高額査定の秘訣です。

プロ仕様のカメラ・レンズ

一眼レフカメラやミラーレス一眼、交換用レンズなどのカメラ機材も、質預かりの対象となります。

キヤノン、ニコン、ソニーなどの人気メーカーで、とくにプロやハイアマチュア向けのモデルは元値が高額です。そのため、中古でも値崩れしにくい傾向があります。

また、カメラ本体だけでなく、レンズ単体でも高値がつくことが多いため、機材の買い替え資金や急な出費の際によく利用されています。

【意外な穴場】実は質預かりできるもの

「こんなものも預けられるの？」と驚かれるような意外なアイテムも、質預かりの対象となることがあります。ここでは、意外と知られていないけれど実は質預かりできる「穴場アイテム」を4つご紹介します。

• 楽器（ギター・管楽器）や釣り具などの趣味用品
• 電動工具
• ゲーム機・小型家電製品
• お酒（ウイスキー・ブランデーなどの未開封古酒）

それぞれ解説します。

※これらのアイテムについては全ての質屋が対象ではありません。必ず事前に確認をすることをおすすめいたします。

楽器（ギター・管楽器）や釣り具などの趣味用品

ギターやベース、サックスやトランペットなどの楽器類は、質預かりの隠れた人気アイテムです。フェンダーやギブソン、ヤマハなどの有名メーカー品であれば、古いモデルでも「ヴィンテージ」として高値がつくことがあります。

また、釣り竿（ロッド）やリールといった釣り具も、シマノやダイワなどの人気ブランド品であれば高額査定が期待できます。

趣味の道具は愛着があって手放したくないという方が多いため、売却ではなく質預かりを利用するケースが非常に多いです。

【楽器を質屋に預ける】どんな楽器がOK？査定額を上げるもコツも解説

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電動工具

マキタやハイコーキなどのプロ用電動工具も、質預かりの対象になります。バッテリーや充電器、ケースなどの付属品が揃っていると、さらに査定額アップが見込めます。

ゲーム機・小型家電製品

Nintendo SwitchやPlayStation 5などの最新ゲーム機は、換金率が高く、質預かりに適したアイテムです。また、ダイソンの掃除機やドライヤー、ルンバなどの小型家電製品も、未使用品や年式の新しい美品であれば取り扱い可能です。

ただし、家電製品は製造から5年以上経過すると査定額がつきにくくなる場合があるため、年式には注意が必要です。

お酒（ウイスキー・ブランデーなどの未開封古酒）

意外かもしれませんが、ウイスキーやブランデーなどの「お酒」も質預かりできます。ただし、対象となるのは賞味期限のない蒸留酒で、未開封のものに限られます。

とくに、山崎や響といったジャパニーズウイスキーや、レミーマルタン、ヘネシーなどの高級ブランデーは、世界的なブームにより価格が高騰しており、驚くような高値がつくこともあります。飲まずに飾ってある頂き物のお酒が、思わぬ資産になるかもしれません。

なかには質預かりできないものもある

質屋は多種多様な品物を担保として受け入れていますが、どんなものでも質預かりの対象とあるわけではありません。市場価値がつかないものや、法律上取り扱いができないものなど、質預かりを断らざるを得ないケースが存在します。

ここでは、質預かりできないものとして3つのジャンルをご紹介し真sう。

• ノーブランドの服やファストファッション
• 使用済みの食器や大型家具・家電
• 本人名義ではないもの（盗品の疑いがあるもの）

詳しく解説します。

ノーブランドの服やファストファッション

ユニクロやH&M、ZARAといったファストファッションブランドや、ノーブランドの衣類は、原則として質預かりの対象外です。これらの品物は元の販売価格が安く、中古市場での需要も低いため、担保としての価値がつかないことがほとんどです。

質屋で預かりの対象となるのは、シャネルやエルメス、モンクレールといった、中古でも高値で取引されるハイブランドのアパレル品が中心となります。

使用済みの食器や大型家具・家電

使用済みのノーブランド食器や、大型の家具・家電も取り扱いが難しいアイテムです。

食器は衛生面の問題や中古需要の低さから、マイセンやバカラなどの高級ブランド以外は値段がつきにくい傾向にあります。また、冷蔵庫や洗濯機、ソファといった大型品は、保管スペースを大きく占領するため、多くの質屋では預かりを断っています。

ただし、小型で換金性の高い家電（最新の掃除機や美容家電など）であれば、預かり可能なケースもあります。

本人名義ではないもの（盗品の疑いがあるもの）

質屋では、盗難品や紛失物の流通を防ぐため、本人の所有物でないと判断されるものは預かることができません。

たとえば、会社の備品であるパソコンや、友人から借りているゲーム機、他人名義のクレジットカードなどは取り扱い不可です。また、未開封の新品であっても、入手経路が不明瞭な場合や、同じ商品を大量に持ち込んだ場合などは、盗品の疑いがあるとして預かりを断られることがあります。

質屋に盗品や偽物を持ち込むとバレる？バレたらどうなる？

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質預かりの流れ

最後に、質預かりの流れを順を5つの段階に分けて解説します。

1. 預けるものと必要書類を準備する
2. 査定を受ける
3. 金額に納得したら契約する
4. 質札を受け取る
5. 元金と質料を支払い品物を取り戻す

順を追って見ていきましょう。

預けるものと必要書類を準備する

まずは、担保として預けたい品物と、本人確認書類（運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証など）を準備します。

加えて、少しでも高い査定額を出してもらうために、品物の付属品（箱、保証書、鑑定書など）があれば忘れずに一緒に持参しましょう。また、品物の汚れを軽く拭き取っておくだけでも、査定時の印象が良くなります。

質屋を利用できるのは18歳以上（高校生を除く）の方に限られる点に注意してください。

査定を受ける

質預かりは、質屋の窓口で品物を提示し、専門の査定士によって融資額が提示されます。ブランド品や貴金属などに精通した査定士が、現在の市場相場や品物の状態をもとに、「いくらまで貸し出せるか」を算出し提示します。

査定料は基本的に無料のため、金額を聞いてから利用するかどうかを決めることも可能です。査定にかかる時間は品数にもよりますが、通常10分から15分程度です。

金額に納得したら契約する

提示された査定金額に納得したら、契約手続きに進みます。

このとき、査定額の上限いっぱいまで借りる必要はありません。「査定額は10万円だけど、必要なのは3万円だけ」という場合は、3万円だけ借りることも可能です。借入額を少なくすれば、その分、返済時の質料も安く抑えられます。

また契約時には、名前や住所などの必要事項を記入し、身分証明書の確認がおこなわれます。

質札を受け取る

契約が完了次第、その場で現金と質札という名の預かり証を受け取ります。質札には、契約日、返済期限、借入金額、質料などの重要な情報がすべて記載されています。

質札は、品物を取り戻す際や、期限を延長する際に必ず必要となる重要な書類です。再発行ができない質屋が多いため、大切に保管してください。

元金と質料を支払い品物を取り戻す

品物を取り戻す（出質）には、期限内（原則3カ月）に「借りた元金」と「経過した月数分の質料」を支払います。質屋へ行き、質札を提示したうえで支払いを完了すると、預けた品物が手元に戻ってくるという流れです。

もし期限までに全額返済が難しい場合は、質料だけを支払うことで期限を延長することも可能です。

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まとめ

質屋といえば「高級ブランド品」のイメージが強いかもしれませんが、実際にはスマートフォンやゲーム機、電動工具、お酒など、幅広い品物が「質預かりできるもの」として扱われています。

「売る」のではなく「預ける」ことで、大切な品物を所有したまま急場をしのげるのが質預かりの最大のメリットです。万が一返済できなくても、品物を手放せば借金は残らないため、リスクもありません。

もし自宅に「これ、預けられるかな？」と思うものがあれば、まずは気軽に査定に出してみてはいかがでしょうか。

質屋CLOAKでは、多品目の質入れ・買取ともに対応しております。名古屋エリアで「お金が必要になった」「自宅に不要なものがある」などで質屋・買取の利用をご検討されている方は、ぜひ質屋CLOAKをご利用ください。