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category: 貴金属についての豆知識
最終更新日 : 2023年09月04日
投稿日 : 2023年08月31日
「金への投資を考えているけど、金価格って今後どうなるの?」「金の価格が今後上がることはある?」といった疑問を持ったことはありませんか?
2023年8月29日、「史上初めて、金の価格が1gあたり10,000円を超えた」というニュースが報道され、金価格の高騰が一気に話題となりました。2000年初頭は900円程度だった金の価格も、今では約11倍以上にもなっています。では、この金価格は今後どうなるのでしょうか。
この記事では、「金価格が今後どうなるのか」「現在金価格が高騰している理由」を中心に解説していきます。金への投資を考えている方や、金を売るタイミングに悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
では早速、金価格が今後どうなるのかを、長期的と短期的に分けて予測していきます。
長期的(10年単位)で金価格を見れば、現在と同様に緩やかに上昇していくことが予測されます。それには、以下2つの要因があります。
1つずつ見ていきましょう。
金の埋蔵量は有限であり、この希少性が金の価格を上昇させる要因の1つです。
世界中で流通している金はすべて天然のもので、現在までに採掘されている金の量は「国際基準のプール3.5杯分」といわれています。一方で、現在の技術力で今後採掘できる金の量はプール1杯分といわれており、いずれ採掘できなくなるときがくることがわかります。
もちろん時代の流れとともに技術進歩が起こり、たとえば海底の底にある金を採掘できるようになるのであればさらに採掘量が増えることは確かです。しかし、いずれにせよ採掘量に限りがあるという点が、金の希少性と金価格を引き上げている理由となっています。
採掘コストの上昇も、金の価格にも影響を与える要因となっています。金の採掘技術が進歩すれば、その分採掘コスト(技術・人件費・設備など)も上昇し、それを補う形で金価格も上昇する傾向にあります。
この現象は、金以外の鉱物や資源にも共通して見られるものです。
では短期的予測ではどうでしょうか。短期的に見ると、金価格が落ち着く・下がる可能性が考えられるのも事実です。
のちに解説しますが、金価格の上下には様々な要因が関係しています。そのため、明日にでも金価格が下がるような出来事が起これば、その分金価格も突然下がることもあり得るというわけです。
突然のことに左右される可能性のある金価格は、いつ上がっていつ下がるのかを短期的に予測することは専門家でも難しいです。
そのため、金への投資をする場合は、短期的ではなく長期的な目線で見ることをおすすめします。
現在の金価格がここまで高騰しているのには、以下5つの理由が関係しています。
1つずつ解説していきます。
2020年から現在もなお猛威を振るう「新型コロナウイルス」によって、金価格が大幅に高騰しています。新型コロナウイルスの影響で経済に対する懸念が増大し、安全資産としての金への需要が増加しました。
2020年から2021年の間に金の相場が大幅に高騰したことが、このトレンドの明確な証拠として挙げられます。
ロシアのウクライナ侵攻も、金価格の上昇要因です。2022年2月から開始されたロシアによるウクライナ侵攻は、世界中に政治的な不安をもたらしました。そのような状況下では、株式や通貨が一瞬にして価値を失う可能性があります。そこで、資産価値が急落することのない「有事の金」として、金の需要が増加したことで、価格上昇を加速させました。
ロシアによるウクライナ侵攻は未だ続いている状況です。今後の状況次第では、さらに金価格が高騰する可能性もあります。
政治や経済に対する不安以外の場面でも、金の需要が上昇しています。
主に、電化製品への工業利用です。金の需要がさまざまな方面で上昇することによって供給が不足し、需要と供給のバランスから金価格が高騰しています。
金融緩和による低金利によって、金への投資が増加しています。
金価格には主にアメリカの金融状況が関係しており、アメリカで低金利が進むことで利息収入が減ります。そのような状況になると、安全資産である金に投資する人が増え、金価格が高騰しているというわけです。
現在の歴史的円安も、金価格が高騰しているトレンドの1つです。実際に以下の記事でも、現在の金価格高騰には円安が関係していると解説されています。
金価格が史上初1グラム=1万円超(日テレNEWS) – Yahoo!ニュース
金は世界中では「ドル建て」で取引をされていますが、日本国内においては「円」にて取引されます。そのため円安が進むことで、国内での金取引価格が高くなっているというわけです。
では、今後金価格が下落する可能性はあるのでしょうか?どのような場合であれば金価格が下落するのか、考えられる要因を以下の5つに分けて解説します。
需要が減少し供給が安定した場合、金価格は下落する可能性が高まります。
前述したように、金の価格は需給のバランスに大きく影響されるためです。ですが金の需要が減少することは今後も考えにくいため、需要の減少によって金価格が下落する可能性は低いといえるでしょう。
世界経済が安定しインフレへの懸念が薄れると、金以外の株式をはじめとした投資先の注目度が高まります。株式の注目度・価値が上がることで、相対的に金の価値が下がるという仕組みです。
金利と金価格は、「逆相関」の関係にあるといわれています。金利が上がることで、金価格は下がるということです。
金利が高いと、銀行にお金を預けることで得られるリターンが大きくなります。一方で金には金利がないため、金利が上昇することで金の相対的な魅力が低下し、金価格も低下するという仕組みです。
しかし近年では、金利が上昇しても金価格が上昇した事例もあったため、注意深く動向を観察する必要があります。
金価格の上下には、「地政学リスク」が大きく関係しています。地政学リスクとは、国際情勢や経済情勢の緊張感が高まることで、世界規模で経済的不安が広まっていくリスクのことです。
たとえば、以下のようなものが地政学リスクに該当します。
現在も終結していないロシアによるウクライナ侵攻は、まさしく地政学リスクです。このような地政学リスクがなくなり株式の価値が高まれば、金価格が下落する可能性が考えられます。
金価格が将来的にどうなっていくのかを解説してきましたが、実際に金を売る・買うならいつがいいのでしょうか。それぞれ考察をしていきます。
金価格が歴史的高値を記録している今は、まさに金を売るタイミングといえます。特に、現在まで長期保有をしていて、確実に利益となることがわかっている方や、これから金価格が下落する可能性に不安を感じている方におすすめです。
しかし今後も、金価格がどのような動きをするのか正確に予測することは困難です。少しでも損したくない・できるだけ得をしたいと考えるのであれば、金価格の動向は逐一チェックするようにしてください。
金を売るなら、注意すべきことが存在します。以下の点に気をつけながら、金を売るようにしてください。
特に注意すべきなのは、業者によって金の買取価格に差が出ることです。いくつかの店舗を比較し、自分の納得いく価格で売れる業者を探しましょう。
これから金を買うなら、どのタイミングに購入するのが良いのでしょうか。金を買うのであれば、以下のような時期がおすすめです。
これから金を買いたいと考えている方は、長期的目線で見た投資をおこなうと、失敗のリスクが軽減されるでしょう。
近年、経済の不安定な時期や通貨の価値低下を背景に、多くの投資家が安全資産として金に注目しています。金価格は多くの要因によって動かされるため、今後どうなるのか確実な予測をすることは難しいです。
長期的な視点で投資する場合やリスク管理を考慮する際は、常に市場の動きや経済ニュースを注視することが不可欠です。情報をチェックしながら、金の売り時・買い時を見極めましょう。
質屋CLOAKでは、金関連商品の質入れ・買取ともに対応しております。名古屋エリアで「お金が必要になった」「自宅に不要なものがある」などで質屋・買取の利用をご検討されている方は、ぜひ質屋CLOAKをご利用ください。
監修:井上 男(だん)
金や貴金属・ブランド品をはじめ幅広いジャンルを取り扱う「質屋CLOAK」の代表。1977年7月生まれ。
査定歴は25年以上で、年間10,000点ほどの商品を査定。長年培ってきた経験やスキル・最新相場の把握によって、お客様のご希望に寄り添った高額査定を実現中。
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