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  • 刻印なしの金があるのはなぜ?刻印なしの金でも買取可能か解説


    category: 貴金属についての豆知識

    最終更新日 : 2024年12月27日
    投稿日 : 2024年12月27日


    「金の刻印はなくても大丈夫?」「なぜ刻印なしの金があるの?」といった疑問をお持ちではありませんか?

    日本では金の刻印について厳密な法律はなく、刻印がないからといって偽物とは限りません。ただし、刻印の有無によって買取可否や査定金額が変わる可能性はあるでしょう。

    そこでこの記事では、金に刻印がある理由やその役割、なぜ刻印のない金が出回っているのかなどについてお伝えします。刻印なしの金が本物か見分ける方法や、買取事情についてもまとめていますので、ぜひチェックしてみてください。

    そもそも金に刻印がある理由とは?


    そもそも、金にはなぜ刻印があるのでしょうか。金に刻印がある理由かつ金の刻印が果たしている役割は、大きく分けて以下の5つです。

    • 金の純度を表すため
    • 金の色味を表すため
    • メッキ加工を表すため
    • どのブランドかを表すため
    • 品質を保証するため

    それぞれ解説していきます。

    金の純度を表すため

    金の刻印がある代表的な理由としては、金の純度を表すためです。「18K」「K18」「18kt」「18金」などといった刻印は、金の純度を表しています。

    金は純度によって価値が大きく異なるため、このような刻印があることで購入者や販売者は安心して価値を見定められます。純度とは金の含有率でもあり、「24K」は純金、「18K」は約75%の金を含むという意味です。

    腐食しづらく純度の高い「24K」は金インゴットなどで取引され、ジュエリーとして使用する場合は耐久性を考慮し、18Kや14Kが選ばれることが多いです。

    このように刻印は、金の純度を保証する役割があります。

    金の色味を表すため

    ジュエリーでは、「K18WG」などの表記がよく見られます。「K18」は先述した通り純度を表しており、「WG」は「ホワイトゴールド」の色味であることを意味します。他にもホワイトゴールドやピンクゴールドなどの色味があり、以下が各アルファベットの意味です。

    • WG:ホワイトゴールド
    • YG:イエローゴールド
    • PG:ピンクゴールド
    • GG/GRG:グリーンゴールド
    • RG/RDG:レッドゴールド

    ホワイトゴールドは金にニッケルやパラジウムを混ぜて作られ、ピンクゴールドは銅を加えて作られるなどの特徴もあります。これらの刻印は色味だけでなく、金とその他の物質が混ざった合金の成分を理解するためにも役立ちます。

    メッキ加工を表すため

    刻印は、金製品が純金かメッキ加工かを判別するためにも役立ちます。「GE」「GEP」「GF」「GP」のような刻印は、金がメッキ加工されたものであることを意味します。

    たとえば、「K18GF」の場合は18金の金メッキです。純金とメッキ加工品では価格や耐久性に大きな差があり、取引時に明確な区別をするためにも、刻印が役立ちます。

    どのブランドかを表すため

    ジュエリーの場合は、ブランド名が刻印されていることもあり、どのブランドかを表す目的で刻まれています。

    たとえば、以下のようなブランドで金の刻印が見られます。

    ブランド名刻印
    ティファニー「TIFFANY&Co.」のロゴ
    ヴァンクリーフ&アーペル頭文字をとった「VCA」
    ジュエリーマキ四葉のようなマーク
    ミキモトアコヤ貝に「M」の文字

    これらはあくまで一例で、多くのブランドで金への刻印がされており、取引時などにチェックすることで、どのブランドが販売した金製品なのかを見極められます。

    品質を保証するため

    金製品には各国の「ホールマーク制度」に従い、ホールマークの刻印が施されている場合があります。このホールマークは、製造元の国において、製品が厳密な検査を通過したことを示すものです。

    日本の場合は、国旗を象徴する「日の丸」と、ひし形の内側に3ケタの数字が刻まれたホールマークとなっています。3ケタの数字は貴金属の純度を1000分率で表しており、造幣局が製造・販売事業者からの依頼により刻印を施します。

    一部の国ではホールマークの刻印が厳格管理されていますが、日本の場合は任意となっており、厳格ではありません。そのため、ホールマークが刻まれていない金製品も多く存在しています。

    なぜ刻印のない金が存在するのか

    これだけ刻印の役割があるにもかかわらず、実際には刻印が施されていない金も多くあります。なぜ刻印のない金が存在するのか、その理由について詳しく見ていきましょう。

    刻印は義務ではないから

    まず、金の刻印は義務ではありません。そのため、金に刻印がなかったとしても、その金が不正に製造されたものとは限りません。

    フランスをはじめとした一部の国では刻印が法律で義務付けられていますが、日本国内であれば必ずしも刻印を施す必要はなく、実際に刻印のない金が多く出回っています。

    古くから扱われてきた金もあるから

    特に古い金製品の場合は、刻印がないものも多いです。そもそも、刻印という概念が存在しない時代に製造されたものだからです。

    たとえば、アンティークジュエリーの場合は、刻印がない、もしくは刻印が薄れて消えてしまっていることもあります。そのため、刻印がないからといって、その金が偽物であるとは限りません。

    刻印なしの金でも買取可能

    買取業者にもよりますが、一般的には刻印がなくても、本物であれば買取が可能です。刻印の有無は必ずしも金の真偽や価値を左右するものではなく、専門的な鑑定により、十分に純度や価値を判断できるからです。

    ただし、刻印の有無によって買取金額に差が生じたり、買取を断られるケースもあるでしょう。特に専門的な技術を持たない業者ではこのようなケースが多いため、買取を依頼する際には、専門の鑑定士などが在籍している業者を選ぶと良いでしょう。

    また、刻印があったとしても、金そのものが偽物である場合は買取できないため、注意が必要です。

    刻印なしの金が本物かどうか見分ける方法


    刻印のない金が本物かどうか見分けるためには、以下のような方法があります。

    • 磁石を近づける
    • 色や見た目を確認する
    • 比重を確認する
    • 買取業者に持ち込む

    各方法について詳しくお伝えしますので、参考にしてみてください。

    磁石を近づける

    金は磁石に反応しない貴金属です。逆に磁石に近づけて反応するようであれば、金メッキの可能性が高いでしょう。

    また、磁石で本物かどうかを見分ける際は、なるべく磁力の強い磁石を使用するのがおすすめです。磁力が弱いと金メッキでも反応しづらいケースがあるので、注意しましょう。

    加えて、割り金に磁性を持つ金属(コバルト・鉄・ニッケルなど)が含まれる合金の場合は、磁石に反応したとしても本物の金が含まれていることがあります。

    色や見た目を確認する

    金メッキは劣化すると徐々にメッキが剥がれ落ち、中身の金属が見えることがあります。このようなケースでは、本物の金である可能性は低いでしょう。

    また、色が鮮やかすぎたり、テカテカと光りすぎているものも偽物であることが多いです。とはいえ、専門家でなければ色や見た目で判断するのは難しいため、あくまで参考程度にチェックしておきましょう。

    比重を確認する

    正確な判断方法としては、比重を確認する方法があります。同じ体積の水に対してどのくらいの重さがあるかを見ることで、金なのか、それ以外の金属なのかを判断可能です。

    具体的な手順としては、以下のようにおこないます。

    1. 秤を用意して金の重さを量る(A)
    2. 金が丸ごと入る容器を準備する
    3. 容器に水を入れて秤に乗せ、表示を「0」にしておく
    4. 金を糸などで吊るして水に沈め、重さ(=水の体積)を量る(B)
    5. Aの値÷Bの値=金の比重

    金は比重の大きい金属であり、純度別の比重は以下が目安となります。

    純度比重
    K24(24金)19.13~19.51
    K22(22金)17.45~18.24
    K20(20金)16.03~17.11
    K18(18金)14.84~16.12
    K14(14金)12.91~14.44
    K10(10金)11.42~13.09

    ただし、別のパーツが付いている金や、中空(内部に空間がある)の金は、正確な比重を確認できないため、注意が必要です。

    買取業者に持ち込む

    金が本物かどうかを確認する最も確実な方法は、専門の買取業者に持ち込むことです。業者であれば、専用の機材や経験をもとに、精密な査定が可能だからです。

    ただし、業者に依頼する場合は、必ず信頼できる業者に依頼するようにしましょう。鑑定士が在籍しているような専門の買取業者や、金の取引実績が多い買取業者に依頼するのがおすすめです。

    刻印がある金でも買取には注意

    刻印がある金でも、中には偽物が紛れていることがあります。また、刻印が見えづらい位置にあったり、経年劣化で消えかけていたりする場合もあるので、注意しましょう。

    気をつけるべきポイントについては、以下で詳細をお伝えします。

    刻印が消えていないか確認する

    まずは刻印が消えていないか確認しましょう。刻印のある金でも、それが読み取れないレベルまで薄くなっているケースがあります。

    刻印の文字が読み取れない場合、業者によっては買取不可となる可能性もあるため、注意が必要です。

    刻印の位置を確認する

    インゴットなどは刻印の位置がわかりやすいですが、ジュエリーやブランド品の場合は刻印が見つかりづらいこともあります。

    たとえば、指輪の場合はリングの内側に刻まれていたり、ネックレスは留め具やプレートなどに刻まれていたりします。

    金を売る際には、金の刻印がどこかに施されていないか、細かく確認しておくようにしましょう。

    偽物かどうか確認する

    せっかく買取業者まで足を運んでも、金が偽物であれば無駄足となります。先述した確認方法を参考にしつつ、偽物かどうかを確認しておくと良いでしょう。

    ただし、なかには判断に迷う場合もあるかと思います。そのようなケースでは、金が本物か偽物かしっかりと見分けるためにも、一度買取業者へ査定を依頼してみるのが無難です。

    刻印のない金の買取は質屋CLOAKにお任せください

    刻印のない金の買取は、質屋CLOAKにお任せください。刻印のない金であっても、専門知識を持った経験豊富な当店のスタッフが、価値を正確に評価いたします。

    さらに当店では、最新相場による適正な価格での金買取を心がけており、お客様にお持ちいただいた金製品の価値を最大限に評価し、ご満足いただける査定額を提示いたします。

    「刻印がないから」と金の売却を諦める前に、ぜひ一度当店へご相談ください。

    まとめ

    金の刻印は、一般的に純度やメッキ加工などを判断するために刻まれています。ただし、刻印がないからといって、その金が偽物だとは限りません。

    刻印のない金であっても買取可能な業者は存在するので、まずは査定を依頼してみると良いでしょう。専門の鑑定士が在籍していたり、金の取引実績が多い業者にお願いするのがおすすめです。

    質屋CLOAKでは、金関連商品の質入れ・買取ともに対応しております。名古屋エリアで「お金が必要になった」「自宅に不要なものがある」などで質屋・買取の利用をご検討されている方は、ぜひ質屋CLOAKをご利用ください。

    監修:井上 男(だん)

    金や貴金属・ブランド品をはじめ幅広いジャンルを取り扱う「質屋CLOAK」の代表。1977年7月生まれ。
    査定歴は25年以上で、年間10,000点ほどの商品を査定。長年培ってきた経験やスキル・最新相場の把握によって、お客様のご希望に寄り添った高額査定を実現中。

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