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category: その他豆知識
最終更新日 : 2025年12月26日
投稿日 : 2025年12月26日

「ダイヤモンドの価値は今後上がるのか?」「ダイヤモンドを売却するタイミングを知りたい」などとお考えの方はいらっしゃいませんか?
短期的な価格動向やさまざまな情報に惑わされずに、将来を予測するためには、正しい知識が欠かせません。
そこで今回は、以下のトピックについて解説します。
この記事を読むことで、ダイヤモンド投資に関する判断材料を得ることができます。
「ダイヤモンドが投資対象として魅力があるのかを知りたい」とお考えの方は、ぜひお読みください。

天然ダイヤモンドの価値は、長期的視点で見ると今後も上がる可能性が高いといえます。なぜなら、ダイヤモンドは地球が生み出した限られた資源であり、採掘できる量は年々減少し続けているからです。すでに閉山した主要な鉱山もあり、新しい鉱脈を見つけるのも困難になっています。
一方で、世界人口の増加や新興国の経済発展により、ジュエリーを求める人は増え続けています。供給が減るなかで需要が増えれば、モノの価値は自然と高まるのが経済の原則です。
今後の価格は、短期的には変動するものの、長期的には右肩上がりになると予想されます。過去のデータを見ても、リーマンショックなどの経済危機で一時的な下落はありましたが、その後は回復して最高値を更新してきました。
現在はロシア情勢や円安の影響で高値圏にありますが、天然資源の枯渇という根本的な問題は解決していません。そのため、5年や10年という長いスパンで考えれば、価値が下がり続けるとは考えにくい状況です。
ダイヤモンドの価値が上昇している背景には、一つだけでなく複数の要因が複雑に関係しています。ダイヤモンドの価値上昇に影響を与えている要因は、以下の6つです。
それぞれについて解説します。
歴史的な円安水準が続いているのが、日本国内でのダイヤモンド価格が高騰している最大の要因です。
ダイヤモンドは海外で採掘されて取引される輸入品であり、その売買は米ドルでおこなわれます。そのため、ドルに対して円の価値が下がると、同じダイヤモンドを仕入れるのにより多くの日本円が必要になるのです。
たとえば1ドル100円の時と150円の時では、仕入れ値だけで1.5倍も変わってしまいます。この為替の影響は非常に大きく、海外の相場が変わらなくても、日本国内の販売価格や買取価格は上昇し続けているのが現状です。
人工のラボグロウンダイヤモンドが普及すると、逆に天然ダイヤモンドの希少価値が再評価されて価格が上昇する可能性があります。
ラボグロウンダイヤモンドは研究所(ラボ)で人工的に生産できるため、価格が安くなる傾向にあります。対して、天然ダイヤモンドは地球が何億年もかけて作った奇跡の結晶であり、その価値は揺らぎません。
安価な人工品が出回るほど、天然石を持つのがステータスとなり、富裕層を中心に本物を求める動きが加速すると見られています。市場が明確に二極化していくことになるでしょう。
ロシアや南アフリカなどの主要産地における地政学的なリスクが、供給への不安を招き価格を押し上げています。
たとえば、近年世界有数のダイヤモンド産出国であるロシアに対して、ウクライナ侵攻を理由に日本や欧米諸国が経済制裁をおこないました。これにより、ロシア産のダイヤモンドが市場に出回りにくくなり、世界的な供給不足が懸念されています。
参考:対ロシア制裁、宝飾品ダイヤの輸入禁止強化 政府|日本経済新聞
供給ルートが制限されると、バイヤーたちはほかの産地の石を奪い合うことになり、結果として相場全体が引き上げられてしまうのです。国際情勢の不安定さは、宝石の価格にも直結する重要な問題です。
採掘から販売に至るまでの流通コストが全体的に値上がりしているのも、ダイヤモンドの価格上昇において無視できない要因です。
鉱山で重機を動かすための燃料費や、原石を加工地まで運ぶ輸送費、さらには熟練した研磨職人の人件費など、あらゆる経費が高騰しています。世界的なインフレの影響でエネルギー価格が上がっているため、以前と同じコストでダイヤモンドを生産して流通させるのが難しくなっているのです。
これらのコスト増は最終的な販売価格に転嫁されるため、私たちが目にする店頭価格も必然的に高くなってしまいます。
現金の価値が目減りするインフレへの対策として、実物資産であるダイヤモンドを買う人が増えています。
物価が上がり続けるインフレ下では、銀行にお金を預けておくだけでは実質的な資産価値が下がってしまいます。そこで、金や不動産、そしてダイヤモンドのようにモノ自体に価値がある実物資産にお金を換えて、資産を守ろうとする動きが活発になるのです。
とくにダイヤモンドは小さくて持ち運びやすく、世界中で換金できるため、資産保全の手段として非常に優秀です。この投資需要が、価格を下支えしています。
インドや中国など、経済成長を続ける国々において、ダイヤモンドの需要が拡大しています。これらの国では中間層や富裕層が急増しており、結婚指輪やステータスシンボルとしてダイヤモンドを購入する人が増えているのです。
かつてはアメリカと日本が二大消費国でしたが、今はアジアの新興国が大きなシェアを占めています。新たに採掘される量は減っているのに、欲しいと思う人の数は世界規模で増えているため、需給バランスが崩れて価格が上がりやすい状況が続いているのです。
結論から言うと、ダイヤモンドの売却を考えているなら今は絶好のチャンスであり、購入を考えている場合も早めの決断が良いでしょう。
売却に関しては、歴史的な円安の影響で買取相場が高騰しており、過去に購入した価格以上で売れるケースも少なくありません。
一方で購入に関しては、今後も長期的には値上がりが予想されるため、「今が一番安い」と考えるのが自然です。迷っている間にさらに相場が上がってしまう可能性もあるため、欲しいと思ったタイミングで購入するのが賢明な判断だといえます。
前述したように、ダイヤモンドの価値は二極化が顕著になると予想されます。そこで、今後資産価値が上がる、もしくは落ちないダイヤモンドの条件を以下の3つに分けて解説します。
詳しくみていきましょう。
品質評価基準である4Cのグレードが高いダイヤモンドは、時代が変わっても価値が落ちにくいといえます。4Cとは、Carat(カラット)、Color(カラー)、Clarity(クラリティ)、Cut(カット)という、ダイヤモンドの価値を評価する4つの指標のことです。
とくに、重さを表すカラット数が大きく、無色透明で、カットが優れたものは非常に希少です。市場に出回る数が少ないため、景気が悪くなっても欲しいという人が絶えず、価格が安定しています。
逆に、品質が低いダイヤモンドは供給過多になりがちで、値崩れしやすい傾向にあります。資産として持つならば、最高ランクに近い品質のものを選ぶのが、価値を守るための確実な方法です。
天然のピンクダイヤモンドやブルーダイヤモンドは、無色のものとは比較にならないほど価値が上がり続けています。これらは産出量が極めて少なく、奇跡のような確率でしか発見されないためです。
とくに、ピンクダイヤモンドの主要産地であったオーストラリアのアーガイル鉱山が閉山したため、新たな供給がほぼストップしてしまいました。そのため、現在市場にあるものの価値は天井知らずで上昇しています。
投資家やコレクターが熱心に探しているため、今後も価格が下がることはまずないでしょう。
世界的に権威のあるGIA(米国宝石学会)などの鑑定書が付いているダイヤモンドは、信頼性が高いため価値が維持されます。
ダイヤモンドの価値は4Cという基準で決まりますが、それを証明する鑑定書がなければ、客観的な価値を証明できません。とくにGIAの基準は世界共通の厳格なものとして認知されており、どこへ持って行っても適正な評価を受けられます。
鑑定書がないと、売却時にグレードを低く見積もられるリスクがあるため、資産価値を担保するうえで鑑定書は必須のアイテムです。
ダイヤモンド投資は魅力的な選択肢ですが、金やプラチナなどの投資とは異なる特徴やリスクがあるため、事前に以下4点の注意点を理解しておきましょう。
それぞれ解説します。
ダイヤモンドは金などの貴金属と比べると、現金化したい時にすぐに買い手が見つかるとは限らず、流動性がやや低いのが特徴です。金は重さでその日の価格が決まりますが、ダイヤモンドは色や透明度など品質が一つひとつ異なるため、プロによる査定が必要になるからです。
そのため、売却しようと思ってお店に持ち込んでも、査定に時間がかかったり、お店によって値段が大きく違ったりする場合があります。「すぐに現金が必要」という場面では、金よりも少し使い勝手が悪いかもしれません。
資産として持つなら、長期的な視点で保有する余裕を持つことが大切です。
天然ダイヤモンドと人工ダイヤモンドは、見た目だけで区別するのが非常に困難です。プロの査定士でも、専用の機械を使わなければ見分けがつかないほど、成分や結晶構造が似ているからです。
もし投資目的で安いからと飛びついて購入したものが人工ダイヤモンドだった場合、将来売ろうとした時にほとんど値段がつかない可能性があります。トラブルを避けるためにも、信頼できる鑑定機関の証明書があるものを購入するのが鉄則といえます。
ダイヤモンドの価値を証明する「鑑定書」や「鑑別書」は、売却時まで大切に保管しておくべきです。これらはダイヤモンドの品質(4C)を客観的に示す身分証明書のようなもので、あるかないかで査定額が数万円単位で変わることもあるからです。
鑑定書がないと、鑑定士が慎重に評価せざるを得ず、本来の価値より安く見積もられてしまうリスクがあります。また、再発行には費用と時間がかかるため、手元にあるならセットにしておくのが賢明です。なくさないように、ケースと一緒にしまっておきましょう。
世界で一番硬い鉱物と言われるダイヤモンドですが、実は衝撃には弱く、欠けたり割れたりする可能性がある点に注意が必要です。一定の方向からの力に弱い「劈開(へきかい)」という性質があるため、落としたりぶつけたりすると傷が入ってしまうのです。
傷や欠けがあると、品質ランク(クラリティ)が下がり、資産価値が大きく落ちてしまいます。保管する際は、ほかのジュエリーとぶつからないように専用の箱に入れたり、柔らかい布で包んだりする工夫をしてください。日頃の扱い方が、将来の価値を守ることにつながります。

ダイヤモンドを1円でも高く売る方法は、以下の3つです。
それぞれについて解説します。
少しでも高く売りたいなら、面倒でも複数の買取業者に査定を依頼するのが一番確実な方法です。お店によって販売ルートや在庫状況が異なり、ダイヤモンドの査定基準や得意なジャンルも違うため、提示される金額に差が出やすいからです。
A店では10万円だったのが、B店では12万円になるというケースも珍しくありません。一店舗だけで即決せず、いくつかのお店を比べて一番高いところを選ぶことが、損をしないためのポイントです。
ダイヤモンドの購入時についてきた箱や保証書などの付属品は、できるだけ揃えて査定に出しましょう。付属品が揃っていると、次のお客様が安心して購入できるため、お店側も再販しやすくなり、その分を買取価格に上乗せしてくれる可能性があります。
とくにブランドジュエリーの場合、専用のケースやギャランティカード(保証書)があることは、本物である証明にもなり、プラス査定の大きな要因になります。家の中を探して、見つかったものはすべて一緒に持ち込みましょう。
査定に持ち込む前に、ダイヤモンドの汚れを落として綺麗にしておくと、印象が良くなり高額査定につながりやすくなります。皮脂やハンドクリームなどの油分がついていると、ダイヤモンド本来の輝きが曇ってしまい、鑑定士が品質を低く見積もってしまうリスクがあるのです。
中性洗剤を溶かしたぬるま湯で優しく洗い、柔らかい布で拭き取るだけで、驚くほど輝きが戻ります。大切に扱われてきた品物だということが伝われば、査定する側の心証も良くなるでしょう。
ほんの少しの手間で結果が変わる可能性があるので、ぜひ試してみてください。
天然ダイヤモンドの価値は長期的には上がる可能性が高いため、インフレ対策や資産運用として有効な手段になります。
ダイヤモンドの価値上昇に影響を与えている要因を理解し、今後資産価値が上がるダイヤモンドを見極めて、投資をおこないましょう。
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監修:井上 男(だん)
金や貴金属・ブランド品をはじめ幅広いジャンルを取り扱う「質屋CLOAK」の代表。1977年7月生まれ。
査定歴は25年以上で、年間10,000点ほどの商品を査定。長年培ってきた経験やスキル・最新相場の把握によって、お客様のご希望に寄り添った高額査定を実現中。

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