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category: 貴金属についての豆知識
最終更新日 : 2025年12月26日
投稿日 : 2025年12月26日

「手元にある18金のアクセサリー、一体どれくらいの金が含まれているんだろう?」と気になったことはありませんか。金相場の高騰が話題になる昨今、ご自身の持ち物の価値を正しく知るために「金含有率」への関心が高まっています。
実は、ジュエリーの王道である18金の金含有率は「75%」と決まっています。しかし、なぜ100%の純金ではなく75%なのか、残りの25%には何が入っているのかなど、意外と知らないことも多いはずです。
この記事では、18金の含有率の計算方法や「K18」と「750」という刻印の違い、さらにはなぜ24金ではなく18金がジュエリーに最適なのかという理由などを分かりやすく解説します。
また記事の後半には、18金に含まれる金属の違いによるカラーバリエーションや、18金を長く愛用するためのお手入れと保管のコツも解説しています。
18金について詳しく知りたいという方は、ぜひ最後までご覧ください。

18金の金含有率は、全体の75%です。そのため10gの18金であれば、そのうち7.5gが金でできていると計算できます。
18金のジュエリーを売却したり質屋に預けて計算がおこなわれる際は、この75%という含有率をもとに査定額が決まります。
日本国内では、金の純度を「24分率」という単位で表すのが一般的です。純金(24金)を「24/24」と定義し、そのうち75%の金を含むものを「18金(18/24)」と呼びます。「18 ÷ 24 = 0.75」となるため、これをパーセントに直すと「含有率75%」になるという仕組みです。
つまり18金は、全体の25%に金以外の金属が混ざっている状態を指します。
なぜ「24」という数字が使われるのかについては諸説ありますが、1日の「24時間」や「24方位」といった、古くから生活に根付いた区分が由来といわれています。
このルールさえ覚えておけば、14金(14/24)や10金(10/24)の含有率も自分で簡単に計算できるため、価値を判断する際にとても役立つでしょう。
日本国内でよく使われる「K18」と海外の製品でよく使われる「750」の刻印は、どちらも金含有率が75%であることを証明しています。どちらの刻印であっても、価値そのものに違いはないので安心してください。
とくにヨーロッパなどのアンティークジュエリーやブランド品には、750と打たれているものが多く存在します。
18金(K18)は、金が75%を占め、残りの25%は他の金属で構成されています。主に使用されるのは、銅、銀、パラジウムなどです。
銅は耐久性を高め、色合いを調整するために使われ、銀はその輝きを引き立てます。パラジウムはホワイトゴールドに使用され、白い色を保つために役立ちます。
これらの金属の割合や種類によって、18金の色合いや硬さが異なり、ジュエリーに求められる特性が決まります。
多くのブランドで販売されているゴールドジュエリーには、24金ではなく18金が使用されていることが多いです。その理由には、以下の3点が関係しています。
それぞれ解説します。
18金がジュエリーの定番素材として愛されている最大の理由は、日常生活に耐えうる絶妙な硬さにあります。純金(24金)は非常に柔らかく、指輪にすると手で握るだけで歪んでしまうほど繊細ですが、18金はほかの金属を混ぜることでその弱点を克服しているのです。
高い強度を持つ18金なら、大切な宝石を固定する爪が緩む心配も少なく、美しい輝きを末永く維持することが可能です。繊細なデザインと実用性を両立できる18金だからこそ、世界中の高級ブランドで重宝されています。
資産としての価値を保ちつつ、実用品としてのタフさ・使いやすさを兼ね備えているのが18金の大きな強みです。純金に近い75%という高い金含有率を誇るため、あとで売却しても価値が目減りしにくく、確かな資産として手元に残ります。
これほど高価値でありながら、毎日気兼ねなく身につけられる丈夫さを備えている金属はほかにありません。将来的な売却を視野に入れた場合でも、18金であれば常に高い市場評価が期待できるため、賢い選択肢として多くの消費者に支持されています。
好みに合わせた様々な色合いを楽しめるのも、18金ならではのメリットです。純金は濃い黄色一色ですが、18金は混ぜる金属の種類によって色を自由に変えられます。ファッションや肌の色に合わせて選べるのが、おしゃれを楽しむ方には嬉しいポイントです。
自分らしさを表現できる選択肢の多さが、18金の人気を支えています。
18金は、金に混ぜる25%の金属の種類を変えることによって、色とりどりのバリエーションを楽しむことが可能です。純金は黄金色のみですが、銀や銅などを混ぜると多彩な表情が生まれるのです。これを、割金(わりがね)と呼びます。
ここでは、18金の代表的なカラーバリエーションとして、以下の3つを解説します。
それぞれの特徴を理解しておきましょう。
イエローゴールドは、銀と銅をバランス良く混ぜて作られる華やかな金色の素材です。金本来の輝きを最も引き立てる色であり、日本人の肌にも馴染みやすい定番のカラーとなっています。
イエローゴールドは流行に左右されないため、長く愛用できるジュエリーとして非常に人気です。資産価値も分かりやすく、売却の際にも高く評価されやすい傾向があります。
クラシックでありながらも温かみのある色調を持つことから、婚約指輪や結婚指輪にもよく使われます。
ピンクゴールドは、銅を多めに配合することで赤みのある可愛いピンク色を出しています。優しい印象を与えるため、女性からの支持が圧倒的に高いカラーです。肌を明るく見せてくれる効果があるのも、この素材が選ばれる理由となります。日本人の肌のトーンに自然に溶け込むため、プレゼントとしても喜ばれます。
銅が多い影響で硬度が非常に高いため、耐久性には優れていますが、サイズ直しが難しいケースもあるので注意してください。
金の含有率は75%のままなので、価値と可愛らしさを両立できるのがピンクゴールドの特徴です。
ホワイトゴールドは、金にパラジウムなどを混ぜて表面に銀色のメッキを施した素材です。プラチナのような知的な白銀色を楽しめるのが特徴となっています。
仕事場などのフォーマルな場所でも使いやすく、男女問わず好まれる色味です。長期間使うと表面のメッキが剥がれて地の黄色が見える場合もありますが、再加工をおこなえば輝きは戻ります。プラチナよりも安価に高級感を得られるのが、この素材の利点です。
軽やかで洗練された印象を与えたいときにぴったりのジュエリーといえます。

18金を美しく保つのには、日々の丁寧な拭き掃除と正しい場所での保管が欠かせません。18金は丈夫な素材ですが、皮脂などの汚れを放置すると曇りの原因になります。
ここから、「日常的なケアの方法」「汚れがひどいときのお手入れ方法」「保管方法」の3点を解説します。いつまでも新品のような輝きを楽しむために、今日からできる簡単な工夫を実践しましょう。
18金のジュエリーを身につけたあとは、柔らかい布で優しく拭きあげましょう。専用のクロスを使えば、大切な地金を傷つけることなく、表面の汚れを丁寧に取り除けます。着用時に付着する汗や皮脂は、放置すると輝きを鈍らせる原因になるため、早めのケアを意識するのが大切です。
帰宅してジュエリーを外した際、そのまま手入れを習慣にすることが、18金の美しさを保つ一番の近道となります。とくに汗をかきやすい夏場は、毎日のお手入れを欠かさないようにしましょう。
拭くだけで落ちる汚れを落とす習慣こそが、一生ものの輝きを守り続ける秘訣です。
18金の輝きが以前より鈍くなったと感じたら、ぬるま湯に中性洗剤を混ぜて洗ってみましょう。洗面器などに作った洗剤液の中で、柔らかい歯ブラシを使って優しくブラッシングをするのが効果的です。細かな装飾の隙間に溜まった汚れが落ちることで、本来の美しい輝きを取り戻せます。
また、洗浄後は真水でしっかりとすすぎ、最後に柔らかい布で水気を完全に拭き取るのが大切なポイントです。
ただし、真珠やエメラルドといった水に弱い宝石がついている場合は、この方法はおこなわないでください。少しでも不安を感じるときは無理に自分でおこなわず、プロのクリーニングに任せるのも賢明な判断です。
18金のジュエリーを保管するときは、ジュエリー同士がぶつからないように、一つずつ個別のケースや袋に入れて保管してください。18金は硬い金属ですが、そのほかのジュエリーと接触することで傷がつく場合があるためです。
また、湿気の多い場所を避けて日光の当たらない暗い場所に置くのが望ましいです。湿気や日光は、18金に含まれる割金の酸化によるサビや、変色・退色につながるためです。
大切な思い出を傷つけないように、一つひとつを丁寧に扱うようにしてください。
この記事では、18金の金含有率から、その優れた耐久性、そして多彩なカラーバリエーションまで詳しくご紹介しました。
18金は、純金の持つ「資産価値」と、割金を混ぜることで得られる「実用的な強さ・美しさ」を完璧なバランスで兼ね備えた、まさにジュエリーにとっての黄金比といえる素材です。
日常的なケアの方法や正しい保管方法を知っているだけで、その価値と輝きは驚くほど長く保たれます。大切な思い出が詰まったジュエリーだからこそ、その本質的な価値を正しく理解し、愛情を持ってメンテナンスをおこなっていきましょう。
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監修:井上 男(だん)
金や貴金属・ブランド品をはじめ幅広いジャンルを取り扱う「質屋CLOAK」の代表。1977年7月生まれ。
査定歴は25年以上で、年間10,000点ほどの商品を査定。長年培ってきた経験やスキル・最新相場の把握によって、お客様のご希望に寄り添った高額査定を実現中。

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