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  • 質屋での査定結果が偽物だった場合どうなる?質屋で偽物と言われない理由


    category: 質屋について

    最終更新日 : 2025年04月01日
    投稿日 : 2025年03月26日


    質屋では、偽物の質入れや買取には対応していません。偽物を質入れしたり買取で現金化する事は法律で禁止されており、発覚した場合は法的措置が取られる可能性もあります。

    ただ、豊富な知識と経験を持つ質屋の査定士でも、非常に巧妙な偽物の場合、本物か偽物かの判断が難しいケースが存在するのも事実です。では、実際に偽物を質屋に持ち込んでしまった場合、どのような対応になるのでしょうか。

    この記事では、これらの疑問に答えるとともに、近年増加している偽物に関する注意点や、信頼できるお店選びのポイントについても詳しく解説します。

    質屋での査定や質入れを検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

    質屋では偽物の質入れや買取は禁止されている

    質屋は、適正な中古品の流通を促進するため定められた古物営業法に基づき運営されています。偽物は、知的財産権を侵害する違法な商品であり、その流通は厳に禁じられています。そのため、質屋が故意に偽物を質入れ・買取するのは明確に禁止されているのです。

    もし、質屋が偽物と知りながら取引をおこなった場合、営業許可の取り消しや罰金などの厳しい処分が科せられます。したがって、健全な運営をおこなっている質屋は偽物の取り扱いには非常に慎重であり、徹底的に排除する体制を整えているのです。

    関連記事:質屋とは?仕組みやメリット・デメリット・質料について徹底解説

    偽物の査定自体も不可の場合がある

    質屋の査定士は、長年の経験と専門知識を活かし、様々な品物の真贋を見極めています。ブランド品や貴金属、美術品などの幅広いジャンルの商品知識はもちろん、市場の動向や偽物の手口に関する情報も常にアップデートしています。

    しかし、近年では非常に巧妙な偽物も出回っており、肉眼での判別が困難なケースも存在します。特に、最新技術を駆使して作られたスーパーコピー品などは、専門家でも見分けるのが難しいかもしれません。質屋によっては真贋(しんがん)の判断を保留したり、より専門的な鑑定機関への依頼を検討するケースもあります。

    すべての質屋が最新の査定機器を備えているわけではありません。最終的な真贋判断が難しい場合があるのも、理解しておきましょう。

    質屋に持ち込まれた品物が偽物だった場合はどうなる?


    質屋に持ち込まれた品物が偽物であることがわかった時点で、質入れや買取は断られます。前述したように、質屋で偽物を取り扱うこと自体が禁止されているためです。

    ではなぜ、質屋での査定時に偽物であることがバレるでしょうか。次の章ではその理由について解説していきます。

    関連記事:質屋で質入れや買取を断られる理由とは?断られたときの対処法も解説

    査定時に偽物であることがバレる理由

    質屋に持ち込まれた品物が偽物であるかは、以下のような理由から査定の段階で判明しやすいです。

    • 専門的な知識が豊富だから
    • 偽物に関する情報を共有しているから
    • 取引に関する記録を取っているから
    • ︎警察の捜査に対し協力しているから

    一つずつ解説していきます。

    理由①専門的な知識が豊富だから

    質屋の査定士は、日々の業務を通して様々な品物に触れ、以下のような専門的な知識と査定眼を磨いています。

    • ブランドの歴史や特徴
    • 製造時期による仕様の違い
    • 本物に使われている素材の質感

    豊富な知識を持っているからこそ、わずかな違和感も見逃しません。また、鑑定に関する定期的な研修もおこなわれています。

    質屋に在籍する査定士は、常に専門的かつ最新の知識をインプットしていることから、巧妙化する偽物にも対応できるのです。

    理由②偽物に関する情報を共有しているから

    質屋業界は、偽物の流通を防ぐために積極的な情報共有をおこなっています。

    業界団体や組合を通じて最近発見された偽物の情報や、新たな偽造の手口は共有され、各質屋の査定士は常に最新の情報を把握しております。

    また、他の質屋で偽物と判断された商品の情報も共有されるため、悪質な持ち込み犯の特定にも繋がる場合もあるのです。このような業界全体での連携体制が、偽物の排除に大きく貢献しています。

    理由③取引に関する記録を取っているから

    質屋は、古物営業法に基づき、取引をおこなった品物や顧客に関する詳細な記録を作成・保管することが義務付けられています。過去の取引履歴を遡って確認可能です。

    この慎重な記録・管理が、不審な取引や偽物の流通経路を特定する手がかりとなる場合があります。同じ人物が何度も偽物を持ち込もうとするケースなど、悪質な行為の早期発見にも有効です。

    理由④警察の捜査に対し協力しているから

    質屋は、偽物や盗品の流通を防ぐために、警察の捜査に積極的に協力しています。もし、査定の際に偽物や盗品の疑いがある品物が持ち込まれた場合、警察に速やかに通報する義務があるからです。

    警察から捜査協力の要請があった場合には、過去の取引記録や顧客情報などを提供し、事件の解決に貢献しています。

    質屋の査定士は「偽物です」と言わない

    質屋では、査定の結果偽物とわかった場合でも、お客様に対し「偽物です」と言うことは基本的にありません。以下のような理由が関係しています。

    • お客様とのトラブルを回避するため
    • ︎ 質屋には「偽物」と判断する権利がないため
    • 真贋判定には専門的な知識を要するため

    一つずつ見ていきましょう。

    お客様とのトラブルを回避するため

    質屋に持ち込まれたものに対して「偽物です」と言わない大きな理由が、お客様とのトラブルを回避するためです。「偽物」と言われたことでお客様が感情的になり、トラブルに発展する可能性も考えられます。

    質屋は、お客様との不要な対立を避け、円滑な業務遂行を優先します。

    ︎質屋には「偽物」と判断する権利がないため

    ブランドホルダーや制作・販売元ではない質屋に、『偽物』と断定する権利はそもそもありません。誤って「偽物」と判断した場合、名誉毀損などで訴えられるリスクもある行為です。

    そのため、質屋は「買取できない」「お預かりできない」という言葉で、事実上の「偽物」判定を示すことが多くなっています。

    真贋判定には専門的な知識を要するため

    ブランド品等の真贋判定には高度な専門知識が求められ、質屋の査定士でさえ最終的な判断が難しい場合があります。

    そのため、「偽物」と断定するのではなく、取扱いの可否という形で判断を示すことが多いです。

    盗品の場合は警察に通報される


    質屋は、偽物だけでなく、盗品の取り扱いも厳禁です。査定の際に、持ち込まれた品物が盗品である疑いがある場合、質屋は速やかに警察に通報する義務があります。

    盗品と知りながら質入れ・買取をおこなった場合、質屋も罪に問われかねません。対策として質屋は持ち込まれた品物の出所を確認するために、身分証明書の提示を求めたり、購入時のレシートや保証書の提示を求めたりしています。

    盗まれた自分のものを勝手に質入れされたら返してもらえる

    もし、あなたの盗まれた品物が勝手に質屋に質入れされていた場合、一定の手続きを踏むことで、その品物を取り戻せる可能性があります。

    まずは、最寄りの警察署に盗難被害を届けを出しましょう。その後、警察から質屋に対して連絡が行き、質入れされた品物があなたの所有物であるかを確認されます。所有物であることがわかった場合は、原則として返還を受けられるという流れです。

    質屋によっては、偽物の質入れをおこなった人物に対する損害賠償請求などが発生する場合があります。損害賠償請求の詳細は、警察や質屋に確認しましょう。

    近年ブランド品や貴金属の偽物が出回りやすくなっている

    近年、インターネットの普及や製造技術の向上により、ブランド品や貴金属の偽物が非常に巧妙になり、市場に出回りやすくなっています。

    特に、フリマアプリやインターネットオークションなど、個人間の取引が活発になっている場所では、偽物が紛れ込んでいる可能性が高いです。消費者は、安易に安価な商品に飛びつくのではなく、慎重に取引をおこなう必要があるでしょう。

    ブランド品や貴金属は信頼できる店舗で購入しよう

    偽物を購入しないためには、信頼できる販売店を選ぶことが最も重要です。ブランド品や貴金属を購入する際は、可能な限り正規店や百貨店、実績のある専門店を利用するようにしましょう。これらの店舗では、商品の品質管理が徹底されており、偽物が販売されるリスクは極めて低いといえます。

    フリマアプリやインターネットオークションは、手軽に商品を購入できるプラットフォームです。しかし、出品者の信頼性や商品の真贋を見極めるのが難しいというデメリットもあります。高価なブランド品や貴金属の購入は可能な限り避け、正規店や信頼できるオンラインストアを利用してください。

    もし、フリマアプリやインターネットオークションを利用する場合は、出品者の評価や過去の取引実績を確認し、信頼できる相手かどうかを見極めることが重要です。また、商品の状態や付属品、購入場所などを事前に質問し、少しでも不安に感じる点があれば購入を控えましょう。

    ブランド品や貴金属が偽物かどうかを確認する簡易的な方法

    購入前に、自分でできる簡易的な確認方法を知っておくことも重要です。以下の項目は必ずチェックしましょう。

    • ブランド品のロゴ
    • 刻印のフォント
    • 縫製
    • 素材の質感
    • 比重や磁性(貴金属)

    ただし、これらの方法はあくまで簡易的なものです。最終的な真贋判断は専門家による鑑定が必要となる場合が多いため気をつけてください。

    【品物の種類別】偽物かどうか見極める方法


    品物の種類によって、偽物を見分けるためのポイントは異なります。以下では、代表的な品物別に、偽物を見極めるための基本的なポイントを紹介します。

    ブランド品の場合

    ブランド品の場合、偽物は以下の4ヶ所に粗が見られることが多いです。

    • ロゴ
    • 縫製
    • 素材
    • 付属品

    ロゴのスペルミスやフォントの違い、縫い目の歪みや糸のほつれ、安価な素材の使用は偽物によくあります。また、本物には必ず付いているはずのギャランティカードや保存袋などが付属していない場合も注意が必要です。

    宝石・ジュエリーの場合

    宝石やジュエリーの場合、偽物は石の質や輝き、金属の純度や刻印などに違いが見られます。

    天然石ではなく模造石が使われていたり、貴金属の含有量が低かったりするケースも多いです。刻印が不鮮明なのも、偽物の特徴でしょう。信頼できる鑑定書が付属しているかどうかも、しっかり確認してください。

    腕時計の場合

    腕時計の場合、偽物はムーブメントの精度、文字盤のデザイン、ケースやベルトの仕上げなどに粗が見られます。本物にはない機能が付いていたり、針の動きが不自然だったりする可能性も高いです。また、裏蓋の刻印が異なる場合もあります。

    シリアルナンバーが正規品と異なる場合や、保証書が付属していない場合も注意が必要です。細部まで確認し、偽物か本物かを見極めましょう。

    まとめ

    質屋は、偽物の流通を阻止するために様々な対策を講じており、基本的に偽物の質入れや買取はできません。しかし、近年では非常に巧妙な偽物も出回っています。

    消費者も偽物に関する知識を持ち、注意深く行動するのが大切です。信頼できるお店選びを心がけ、少しでも不安に感じることがあれば、購入を控えましょう。

    質屋CLOAKでは、金関連商品の質入れ・買取ともに対応しております。名古屋エリアで「お金が必要になった」「自宅に不要なものがある」などで質屋・買取の利用をご検討されている方は、ぜひ質屋CLOAKをご利用ください。

    監修:井上 男(だん)

    金や貴金属・ブランド品をはじめ幅広いジャンルを取り扱う「質屋CLOAK」の代表。1977年7月生まれ。
    査定歴は25年以上で、年間10,000点ほどの商品を査定。長年培ってきた経験やスキル・最新相場の把握によって、お客様のご希望に寄り添った高額査定を実現中。

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