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category: 貴金属についての豆知識
最終更新日 : 2025年12月01日
投稿日 : 2025年12月01日

「銀色のジュエリーが欲しいけれど、ホワイトゴールドとプラチナ、どっちがいいの?」
ジュエリーショップのショーケースで輝く2つの金属。パッと見ただけでは、その違いはほとんど分かりません。ですが実は、素材の成分から日々の使い勝手、数年後のメンテナンス方法に至るまで、ホワイトゴールドとプラチナには決定的な違いがあります。
そこでこの記事では、ホワイトゴールドとプラチナの違いを6つの視点から徹底比較します。それぞれの特徴とメリットを正しく理解し、どっちの素材を選ぶべきかの判断材料にしてください。

ホワイトゴールドとプラチナは見た目が似ており、ジュエリーショップのショーケースで見比べてもその違いに気づかないかもしれません。
しかしその正体は全くの別物です。まずは、ホワイトゴールドとプラチナの違いについて、以下の6点に分けて解説します。
詳しく見ていきましょう。
ホワイトゴールドは「金」をベースにした合金であり、プラチナは単体の金属です。
ホワイトゴールド(WG)は、黄金色の金にパラジウムや銀などの白い金属を混ぜ合わせることで、人工的に白色を作り出した合金です。一方プラチナは、生まれつき白い色をしている天然の貴金属です。
名前が似ているため混同されがちですが、金とプラチナは元素記号も異なる、全く別の物質であることを理解しておきましょう。
新品の状態ではほとんど見分けがつきませんが、本来の色味には微妙な差があります。
プラチナは天然の白さを持っており、少し暗めの落ち着いた銀白色をしています。
対してホワイトゴールドは、元が黄金色の金であるため、そのままでは完全な真っ白にはなりません。そのため、仕上げに「ロジウムコーティング(メッキ)」を施して、プラチナのような明るい白色に仕上げています。
コーティングが施された状態では、ホワイトゴールドの方がプラチナよりも白く輝いて見えることが多いです。
一般的に、プラチナ製品のほうがホワイトゴールド製品よりも価格が高くなる傾向にあります。これは、プラチナ自体の希少性が金よりも高いことや、加工に高度な技術が必要であるためです。
また、プラチナは比重が重いため、同じデザインの指輪を作った場合、プラチナのほうが多くの金属を使用することになり、その分材料費が高くなります。
ただし、近年の金相場の高騰によって、金とプラチナの価格差は逆転しました。現在、金価格がプラチナを大きく上回り続けており、この価格の差がさらに拡大している状況です。
耐久性(硬さ)においては、ホワイトゴールドの方がプラチナよりも優れています。ホワイトゴールドはほかの金属を混ぜ合わせた合金であるため、硬度が高く、傷がつきにくいという特徴があります。
一方でプラチナは、粘り気のある性質を持っており、ホワイトゴールドに比べると柔らかく、傷や変形が起きやすい傾向があります。しかし、この粘り強さのおかげで、石留めなどの繊細な加工に適しており、小さなダイヤモンドもしっかりとホールドできるという利点もある金属です。
同じ大きさのジュエリーを手に取ったとき、プラチナの方がずっしりと重く感じます。これは、プラチナの比重(約21.45)が金の比重(約19.32)よりも大きいためです。
この「重み」は、プラチナならではの重厚感や高級感として好まれる一方で、長時間身につける普段使いのアクセサリーとしては、軽やかなホワイトゴールドの方が着け心地が良いと感じる人もいます。
ホワイトゴールドとプラチナでは、長期間使用した際のお手入れ方法が異なります。
ホワイトゴールドは、長年の使用で表面のロジウムコーティングが剥がれてくると、地金の黄色っぽい色が露出してくることがあります。その場合、再びコーティングをかけ直すメンテナンスが必要です。
一方、プラチナは変色しない金属であるため、コーティングの必要はありません。ただし、傷がつきやすいため、輝きが曇ってきた場合は磨き直しをして、表面を整えるメンテナンスが必要になります。
それぞれの違いを理解したところで、次はそれぞれの金属が持つ独自の特徴とメリットに焦点を当ててみましょう。
それぞれ解説します。
ホワイトゴールドには、以下のような特徴とメリットがあります。
詳しく解説します。
ホワイトゴールドの最大のメリットは、資産価値のある「金」を使用している点です。K18(18金)のホワイトゴールドであれば、金の純度は75%となります。
プラチナに比べて知名度では劣るかもしれませんが、世界的に見ればホワイトゴールドはジュエリーの主流素材であり、金としての資産価値もしっかりと持っています。将来的に売却を考えた際も、金相場に連動した安定した価格で買い取ってもらえる安心感があります。
ホワイトゴールドは非常に硬い素材であるため、日常使いしても傷がつきにくく、変形しにくいのが大きな強みです。細く繊細なチェーンや、複雑なデザインのリングなど、強度が必要なジュエリーに適しています。
毎日気兼ねなく身につけたい方や、アクティブに活動する方にとって、この傷つきにくさは大きなメリットといえるでしょう。
ホワイトゴールドはプラチナと比較して比重が軽いです。そのためボリュームのあるデザインでも重さを感じにくく、快適に身につけられます。肩こりが気になる方や、重いアクセサリーが苦手な方には嬉しいポイントです。
また、原材料の相場状況によっても変わるため、昨今の相場状況においては必ずしもこの通りではありませんが、プラチナ製品と比較して製作コストを抑えられる場合があります。そのため同じ予算であれば、よりグレードの高いダイヤモンドを選んだり、デザインにこだわったりすることができます。
続いてプラチナには、以下のような特徴とメリットがあります。
それぞれ解説します。
プラチナの最大の魅力は、化学的に非常に安定しており、日常生活で変色・変質することがほとんどない点です。汗や化粧品、温泉の成分などに触れても、その美しい銀白色は変わりません。
ホワイトゴールドのようにメッキが剥がれて変色する心配がないため、「永遠の輝き」を保ち続けることができます。プラチナが一生もののジュエリーとして選ばれる最大の理由です。
プラチナの産出量は、金の約30分の1ともいわれるほど少ないです。そのため希少性が高く、価値が安定しています。その希少性の高さが、ジュエリーとしてのステータスや特別感を高めています。
流行に左右されない普遍的な価値を持っており、親から子へと受け継ぐジュエリーとしても最適です。
ジュエリーとして使用されるプラチナは、純度が高い(Pt950やPt900など)ものが一般的です。純度が高いということは、アレルギーの原因となりやすいほかの金属が少ないことを意味します。
そのため、他の金属に比べて金属アレルギーを起こしにくく、肌が敏感な方でも安心して身につけられる可能性が高いです。

ここまで解説してきた通り、ホワイトゴールドとプラチナにはそれぞれ異なる魅力があります。「結局、私にはどっちがいいの?」と迷われている方のために、それぞれの素材がどのような人におすすめなのかをまとめました。
ご自身のライフスタイルや予算、用途に合わせて選んでみてください。
ホワイトゴールドは、「実用性の高さ」と「コストパフォーマンス」を重視する方に最適です。
プラチナに比べて手頃な価格でありながら、金としての資産価値も備えているため、予算を抑えつつ上質なジュエリーを手に入れたい方に向いています。また、硬度が高く傷がつきにくいため、仕事や家事などで手元をよく使う方でも、気兼ねなく普段使いできるのが大きな強みです。
さらに、比重が軽く着け心地が軽やかであることや、デザインのバリエーションが豊富であることから、流行を取り入れたファッションジュエリーとして楽しみたい方にもおすすめです。
プラチナは、「品質へのこだわり」や「一生ものとしての価値」を重視する方におすすめです。汗や化粧品による変色の心配がなく、美しい輝きを永続的に保てるため、婚約指輪や結婚指輪など、生涯を共にする特別なジュエリーに最もふさわしい素材です。
また、金属アレルギーを起こしにくいため、肌への優しさを優先したい方にも選ばれています。
メッキ剥がれによるメンテナンスの手間がかからない点や、その希少性からくる高いステータス性は、所有する人に所有する満足感を与えてくれるでしょう。
一見すると似ているホワイトゴールドとプラチナですが、その特徴を知れば知るほど、全く異なる魅力を持つ金属であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
ホワイトゴールドは、傷に強く軽やかな着け心地と、お求めやすい価格が魅力の実力派です。普段使いのファッションジュエリーとして、気兼ねなく楽しみたい方に最適といえるでしょう。
一方プラチナは、変色しない無垢な輝きと高い希少性を誇る、まさに王道の貴金属です。メンテナンスの手間をかけず、一生ものとして大切にしたい方にとって、これ以上の素材はありません。
どちらが優れているかという正解はありません。大切なのは、使用する方のライフスタイルや予算、そして「何を重視するか」です。この記事を参考に、ホワイトゴールドとプラチナのどちらが合っているのか、改めて検討してみてください。
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監修:井上 男(だん)
金や貴金属・ブランド品をはじめ幅広いジャンルを取り扱う「質屋CLOAK」の代表。1977年7月生まれ。
査定歴は25年以上で、年間10,000点ほどの商品を査定。長年培ってきた経験やスキル・最新相場の把握によって、お客様のご希望に寄り添った高額査定を実現中。

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