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category: 貴金属についての豆知識
最終更新日 : 2026年10月23日
投稿日 : 2026年10月23日
「プラチナとシルバーの刻印の違いとは?」「刻印から素材を確認する方法が知りたい」と思っていませんか?プラチナとシルバーの刻印の決定的な違いは、素材を表すアルファベット(英字記号)と純度を表す千分率(数字)の組み合わせにあります。
この記事では、プラチナとシルバーの刻印の違いやPt・SV・PSの意味と注意点まで紹介していきます。また、刻印がない・読めないアクセサリーを確認する方法まで紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。

外見のよく似たプラチナとシルバーですが、ジュエリーの刻印を確認することで素材の種類や純度を判断する手がかりが得られます。貴金属の品位表示には素材を示す記号と千分率の数字が用いられ、プラチナは「Pt」、シルバーは「SV」や「Ag」などで表されるためです。
たとえば、「Pt900」はプラチナ含有率90%以上、「SV925」は銀含有率92.5%以上を示し、それぞれ異なる素材であることが分かります。また、プラチナは銀より比重が大きく、銀は硫化による黒ずみが生じやすいなど、金属の性質にも違いがあります。ただし、刻印だけで実際の純度を確定できるとは限らないため、まずは表示内容を確認し、不明な場合は専門店で検査してもらうことが大切です。
白系貴金属の刻印には、プラチナとシルバーの合金を示すものや、メッキ・張り加工を表すものなど、間違えやすい表示があります。
純度や素材を誤認しないために、代表的な刻印の意味と確認すべきポイントを解説します。
「PS」はプラチナとシルバーを含む合金に使用される例がありますが、記号だけで含有率を断定することはできません。「P/S」もプラチナと銀の合金を示す表記として紹介されることがありますが、いずれも「Pt900」や「SV925」のように、金属の種類と品位を組み合わせた標準的な表示とは異なるためです。
プラチナシルバーと呼ばれる素材にも複数の配合があり、銀90%・プラチナ10%の合金だけでなく、銀95%・パラジウム4%・プラチナ1%の合金も存在します。銀を主成分とする場合は、プラチナを主成分とするジュエリーとは素材構成や地金としての評価が異なります。「PS」や「P/S」の刻印を見つけた場合は、同じ配合の素材と決めつけず、購入時の素材説明を確認し、不明なときは専門店で含まれる金属を調べてもらいましょう。
「Pt100」という刻印は純プラチナを意味するものではなく、プラチナ含有率10%を示す表示です。貴金属の品位は千分率で表されるため、100は全体の1000分の100に相当します。「PS」や「P/S」は記号だけでは配合割合を断定できないのに対し、「Pt100」はプラチナの含有率を数値で示していますが、残り90%の金属構成までは確定できません。
また、日本ジュエリー協会ではプラチナ含有率850‰未満の製品をプラチナジュエリーと表示しないよう定めており、「Pt100」を純プラチナと誤認しないよう注意喚起しています。「Pt100」は旧表記の「Pt1000」とは純度が大きく異なるため、購入や売却の際には数字を正確に確認しましょう。
メッキや張り加工を示す刻印は、素材全体の純度を示す「Pt900」や「SV925」などの品位表示と区別する必要があります。メッキは金属の表面を別の金属で覆う加工であり、張り加工は金属板を別の地金に張り合わせる加工だからです。
日本ジュエリー協会の表示規定では、プラチナメッキは「PTP」、銀メッキは「AGP」、金メッキは「GP」、金張りは「GF」などの記号が使用されます。また、メッキや張り加工の下地には真鍮や銅だけでなく、銀などの貴金属が使用される場合もあります。表面加工を示す記号だけで地金全体の価値を判断せず、素材の品位表示と組み合わせて確認することが大切です。

プラチナの刻印には「Pt999」「Pt950」「Pt900」「Pt850」などがあり、数字からプラチナの品位を読み取れます。
現在の代表的な表示に加え、旧表記や造幣局のホールマークについても解説します。
「Pt999」はプラチナ含有率99.9%以上、「Pt950」は95%以上を示す品位表示です。プラチナの品位は千分率で表されており、数値が高いほどプラチナの最低含有率も高くなるためです。以前は純プラチナの品位表示に「Pt1000」が使われていましたが、造幣局では2012年4月以降に受け付けた製品から、国際標準規格に準じて「999」の表示に変更しました。
Pt950はプラチナの高い含有率と加工性を兼ね備えた素材として、結婚指輪や高級ジュエリーなどに使用されています。高純度のプラチナ製品を選ぶ際は、Pt999やPt950などの品位表示を確認し、必要に応じて購入店の品質保証も確認しましょう。
「Pt900」はプラチナ含有率90%以上、「Pt850」は85%以上を示す、国内のジュエリーで広く使用されている品位表示です。純プラチナは比較的やわらかいため、ほかの金属を加えて硬さや加工性などを調整しているからです。たとえば、Pt900にはパラジウムなどを割金として使用することがあり、指輪やペンダントなどさまざまな製品に採用されています。
一方のPt850はネックレスチェーンや留め具などにも使用されますが、実際の強度は割金の種類や配合、加工方法によって異なります。どちらもジュエリーに用いられる代表的なプラチナ合金ですが、用途や強度を判断するときは品位だけでなく製品の構造にも注目しましょう。
「Pm」はプラチナの旧表記ですが、「白金」や「PLATINUM」などの文字表示については、製造年代や品位の記載内容を確認する必要があります。現在の日本ジュエリー協会の表示規定ではプラチナの元素記号として「Pt」が使用されており、かつて使われた「Pm」は現在の標準的な表記ではないためです。現行の表示規定では「白金」を品位なしで表示する場合、品位999であることが条件とされています。
ただし、古い製品の刻印には現在の規定をそのまま当てはめられるとは限りません。たとえば「Pm900」や「Pm850」のように数字が併記された製品は表示上の品位を読み取れますが、素材名だけが刻まれた製品では実際の含有率を判断できない場合があります。旧表記のアクセサリーを売却するときは、刻印の内容を確認したうえで、必要に応じて専門店で素材の検査を受けましょう。
造幣局のホールマークは、品位試験に合格した貴金属製品に付けられる公的な証明記号です。造幣局が依頼を受けて貴金属の品位を調べ、基準を満たした製品に証明記号を打刻しているためです。ホールマークは日の丸と品位を示すひし形の数字などから構成され、プラチナ製品には白金を示す識別マークも使用されており、具体的な形状は造幣局の品位証明記号で確認できます。
ただし、日本では造幣局による品位証明が義務化されていないため、ホールマークのないジュエリーが必ずしも偽物というわけではありません。刻印がない製品や摩耗によって表示が読めないものは、外観だけで真贋を判断せず、専門店で素材を確認することが大切です。

シルバーの刻印には「SV999」「SV950」「SV925」などの数字表記に加え、「Ag」「SILVER」「STERLING」などの文字表記があります。
それぞれの表示が示す銀の含有率や、数字がない場合の読み方について詳しく解説します。
シルバーの代表的な品位表示には「SV999」「SV950」「SV925」があり、数字から銀の最低含有率を確認できます。銀もプラチナと同じく千分率で品位が表され、SV999は99.9%以上、SV950は95%以上、SV925は92.5%以上を示すためです。SV999は純銀に相当する高純度の素材で、インゴットや工芸品などに使用されます。
SV950は銀の含有率が高い素材として工芸品やアクセサリーに使用され、SV925は銅などの割金によって強度を調整したジュエリー素材として広く流通しています。シルバー製品の純度を確認する際は、SVに続く数字を読み取り、必要に応じて刻印以外の情報も確認しましょう。
「Ag」「SILVER」「STERLING」「925」は銀に関係する刻印ですが、すべてが同じ純度を示しているわけではありません。「Ag」は銀の元素記号であり、「SILVER」は銀の英語表記なのに対し、「STERLING」や「925」は品位925の銀合金を示すためです。日本ジュエリー協会の現行表示規定では、SVやSILVERを品位の数字なしで使用する場合、銀の純度が925‰以上であることが条件とされています。
ただし、これは業界の表示規定上の条件であり、実際の製品に「SILVER」と刻まれているだけで純度が保証されるわけではありません。一方、「STERLING SILVER」や数字のみの「925」は銀含有率92.5%以上のスターリングシルバーを示す表記として用いられるため、文字の意味と実際の素材確認を区別することが大切です。
刻印が見つからないアクセサリーでも、打刻されやすい場所を確認したり、専門店で検査したりすることで素材を判断できる場合があります。
ご自身でできる確認方法と、簡易判別だけに頼らないための注意点をご紹介します。
アクセサリーの刻印が見当たらないときは、品物の種類に応じた打刻箇所を拡大して確認することが大切です。貴金属の刻印は小さく、長年の使用による摩耗や汚れによって文字が読み取りにくくなる場合があるためです。指輪はアームの内側、ネックレスは留め具やプレート部分、ピアスはポストやキャッチなどに刻印が見られます。
また、サイズ直しや修理によって刻印部分が切除されたり、研磨で薄くなったりしているケースもあります。まずはルーペやスマートフォンの拡大機能で刻印を探し、文字が読めれば表示内容を確認したうえで、素材を判断できない場合は専門店に相談しましょう。
色味や重さ、磁石への反応だけでプラチナとシルバーを正確に見分けることは困難です。両者は白銀色の外観が似ており、磁気的性質や比重に違いがあっても、一般的な家庭用品では確実な判別ができないためです。
純プラチナの比重は約21.45、純銀は約10.49ですが、ジュエリーでは割金や内部構造によって実際の比重が変わります。また、銀は硫化による黒ずみが生じやすい一方、ロジウムメッキなどが施されていると外観だけでプラチナとの違いを判断しにくくなります。磁石や重量感による確認は参考程度にとどめ、素材が不明な場合は専門的な検査を利用しましょう。
刻印が読めず素材が分からないアクセサリーは、専門店で検査してもらうことをおすすめします。自己判断で金属を削ったり薬品を使用したりすると、表面を傷つけたりジュエリーの価値を損ねたりするおそれがあるためです。
貴金属の検査には、水中で重量を測定して比重を求める方法や、蛍光X線分析装置で表面付近の元素組成を調べる方法などがあります。ただし、宝石付きの製品や内部に空洞がある製品、厚いメッキが施された製品では、測定結果だけで素材や品位を確定できない場合があります。大切なアクセサリーを傷つけずに調べるためにも、検査方法や対応できる品物を事前に確認して専門店へ相談しましょう。
プラチナやシルバーの刻印は査定の重要な判断材料ですが、最終的な査定額は地金相場、純度、重量などによって決まります。
基本的な計算方法と、古い製品や壊れたアクセサリーの評価について解説します。
プラチナやシルバーの査定額は、主に素材の種類、品位、重量、買取時点の地金相場によって変わります。貴金属には市場相場があり、含まれる金属の種類や量に応じて地金としての価値が評価されるためです。たとえばPt900の指輪であれば、店舗が設定するPt900の買取単価に、査定対象となる地金の重量を掛けて計算するのが基本です。
ここでいう地金の重量は査定対象となる金属部分の重さを指し、宝石や金属以外の部品が付いている場合には、指輪全体の重量と一致するとは限りません。また、SV925のアクセサリーも銀の品位や重量が評価の基準となりますが、実際の単価や取扱条件は店舗によって異なり、ブランド価値や宝石の評価が加わる場合もあるため、査定時には計算方法を確認しましょう。
チェーンが切れたネックレスや変色したシルバーなど、古くて壊れたアクセサリーも査定対象になる場合があります。貴金属製品は外観や使用状態だけでなく、素材自体に地金としての価値が残るためです。たとえば変形したPt900の指輪や黒ずんだSV925のペンダントでも、素材の種類や重量に応じた査定が可能な店舗があります。
ただし、破損によって地金の一部が失われている場合や、素材が確認できない場合には、査定額や買取可否が変わることがあります。使わなくなったアクセサリーを処分する前に、取扱条件を確認して貴金属の買取に対応する専門店へ相談してみましょう。
プラチナとシルバーの刻印は、素材の種類や品位、表面加工を判断するための重要な手がかりです。「Pt900」や「SV925」などの品位表示に加え、「PS」「Pt100」、メッキを示す「PTP」「AGP」などの意味を知ることで、素材の誤認を防ぎやすくなります。
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監修:井上 男(だん)
金や貴金属・ブランド品をはじめ幅広いジャンルを取り扱う「質屋CLOAK」の代表。1977年7月生まれ。
査定歴は25年以上で、年間10,000点ほどの商品を査定。長年培ってきた経験やスキル・最新相場の把握によって、お客様のご希望に寄り添った高額査定を実現中。

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