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  • 金投資にデメリットはある?金投資に向いている人・向いていない人とは?


    category: 貴金属についての豆知識

    最終更新日 : 2024年08月22日
    投稿日 : 2024年08月22日


    金を投資目的として保有する人もいますが、金投資にはデメリットも存在します。金投資をするべきか適切な判断を下すためにも、事前にどんなデメリットがあるのかを把握しておくことは大切です。

    そこでこの記事は、金投資のデメリットとメリットについて徹底的に解説します。記事の後半では金投資の特徴や上手に進めるコツについても解説しているので、金投資を検討している方はぜひこの記事を参考にしてください。

    金投資のデメリットとは?


    金投資には何のデメリットがあるのでしょうか。金投資の具体的なデメリットとして、以下の4つが挙げられます。

    • 金投資はインカムゲインが発生しない
    • 長期的な投資が必要になる
    • 手数料が高額になる
    • 保管の場合はコストがかかる

    一つずつ解説します。

    金投資はインカムゲインが発生しない

    金投資のデメリットとして、インカムゲインが発生しないことが挙げられます。インカムゲインとは、資産を保有している間に定期的に得られる利益のことです。

    たとえば、株式を保有していると預貯金の残高に応じて配当金を得られます。ただ、金は保有しているだけで利益を得られる手段がないため、購入時の価格を上回ったときに売却して差額を利益として得られるように、売却のタイミングを工夫しなければいけません。

    長期的な投資が必要になる

    長期的な投資が必要になる点も、金投資のデメリットの一つです。金は需要と供給によって価格が変動していますが、他の投資方法と比較して相場の変動が小さいので、短期的な利益は期待しない方がよいです。

    手数料が高額になる

    金投資の手数料が高額になるのも、デメリットといえます。金投資は、購入時と保有時に手数料がかかってしまうため、他の投資方法と比較して手数料が高額になりやすいです。たとえば、田中貴金属で金を積み立てた場合は、購入に以下の手数料が発生します。

    1ヶ月の積立金額の合計積立手数料率
    3,000〜29,000円2.5%
    30,000〜49,000円2.0%
    50,000円以上1.5%

    ほかにも、金の引き出し手数料として2,200円/回かかったり、土金のサイズによって4,400〜16,500円かかったりと、手数料がかかる機会が多いです。一方で投資信託の手数料の相場は0.1〜2.5%です。金投資は、他の投資方法と比較して手数料が高額な傾向にあります。

    保管の場合はコストがかかる

    金投資を現物補完する場合は、コストがかかってしまいます。金をそのまま現物保管していると火災や盗難などによって紛失するリスクがあり、銀行の貸金庫などで保管する場合が多いからです。

    貸金庫の料金は金融機関によって異なっていますが、三井住友銀行の貸金庫を利用した場合、6ヶ月の利用で11,000〜23,100円がかかります。多額のコストがかかることを理解したうえで、金投資を始めた方がよいでしょう。

    金投資にはメリットもある


    先ほど金投資のデメリットについて解説してきましたが、もちろん以下のようなメリットもあります。

    • 世界中で換金できる
    • 金の価値は下がりにくい
    • 「有事の金」としての側面がある
    • 長期の投資に最適

    それぞれのメリットを理解し、金投資を始めるべきか判断する材料にしてください。

    世界中で換金できる

    金には、世界中で換金できるという特徴があります。金は世界共通で価値を持っており、世界的な経済危機が発生したとしても問題なく換金できます。

    金を保有していれば世界中で換金できるため、その他の投資で失敗したときのリスクヘッジとして活用可能です。

    金の価値は下がりにくい

    金はその他の投資商材と比較して、価値が下がりにくいとされています。金は世界中で価値が認められており、経済状況や世界情勢によって価値が失われるリスクが少ないためです。

    一方で株式投資の場合は企業の信用低下や経済状況の悪化によって資産価値が失われる可能性があります。金は価値が下がりにくい分、金投資はリスクが低い投資方法といえます。

    「有事の金」としての側面がある

    金投資には、「有事の金」としての側面があります。たとえば、世界で経済危機が発生して経済状況が大きく変化することがあったとしても、金を保有していると資産の目減りを防止できます。

    そのため「金は有事に強い=有事の金」としての需要が高くなっています。

    長期の投資に最適

    金は長期の投資に最適です。実際に過去にリーマンショックやウクライナ侵攻など経済状況を大きく揺るがす出来事が発生した時も、金の価格は上がっています。

    金は1990年から2000年代前半まで1g当たり1,000円でした。しかし、2005年には2,000円台、2008年には3,500円台と徐々に値上がりをしており、2024年8月現在では13,000円を超えています。

    今まで金の価格が値上がりしていることを考えると今後も値上がりすることが推測できるため、金は長期の投資に最適といえるでしょう。

    金投資に向いている人・向いていない人

    金投資は、すべての人に向いているわけではありません。どんな人に金投資は向いていて、どんな人には向いていないのかを詳しく解説します。

    金投資に向いている人とは?

    金投資には、以下の3つのタイプの人に向いています。

    • 投資初心者の方
    • リスクの低い投資をしたい方
    • 長期的な投資を見据えている方

    向いている人の特徴を詳しく見ていきましょう。

    投資初心者の方

    金投資は、投資初心者の方に向いています。投資初心者の方は投資をする際の銘柄選びに悩みやすいためです。金投資では銘柄を選ぶ必要がなく、保有しているだけで資産運用ができるので初心者の方も始めやすい特徴があります。

    リスクの低い投資をしたい方

    金投資は、投資でリスクを負いたくない方に向いています。金は経済状況が悪化しても資産価値が減少するリスクが低く、資産を守りやすい商品であるためです。
    投資を始めたいもののリスクを回避したい方は、金投資を始めて見るとよいでしょう。

    長期的な投資を見据えている方

    金は、長期的な投資を見据えている方に適切な投資です。金はずっと保有しておけば次第に価格が値上がりしていき、資産の増加につながります。長期的な投資を見据えている方は、始めた方がよい投資です。

    金投資に向いていない人とは?

    金投資は、以下の2つのタイプの人には向いていません。

    • 投資でインカムゲインを得たい方
    • 短期的な投資を考えている方

    上記のタイプの人がなぜ金投資に向いていないかを解説します。

    投資でインカムゲインを得たい方

    金投資を始めても利子を得られないので、インカムゲインには期待しない方がよいでしょう。インカムゲインを得たい方は、株式や不動産投資などを始めるとよいでしょう。

    短期的な投資を考えている方

    短期的な投資を考えている方には、金投資は不向きです。金投資の一度の変動額は他の投資方法と比較して少ないため、短期的な投資を始めたいのであれば他の投資方法を始めた方がよいです。

    【金投資の種類別】特徴やデメリット・注意点


    ここからは、以下の金投資の種類別にそれぞれの特徴やデメリット、注意点について解説します。

    • 現物購入
    • 金ETFや投資信託
    • 純金積立
    • 金先物取引

    それぞれ詳しく解説します。

    種類①現物購入

    現物購入とは、金地金もしくは金貨を直接購入する方法です。現物購入をすれば、自国の通貨価値が損失するほどの経済危機が発生したとしても、資産を保護できます。ただ、現物購入する際は盗難による紛失リスク、保管コストがかかる点も配慮しておく必要があります。

    種類②金ETFや投資信託

    金投資は、ETFや投資信託でもできます。金ETFや投資信託は自分で運用する必要がないため、投資初心者でも気軽に始めることが可能です。投資信託の場合は100円から投資を始められるので、資金に余裕がない方でも安心して利用できます。

    一方、金ETFや投資信託は金融市場の影響を大きく受けるということもあらかじめ把握しておきましょう。

    種類③純金積立

    純金積立は、毎月少しづつお金を積み立てて投資する方法です。純金積立はお金に余裕があるときに買い増しをすることや換金、現物での引き出しもできます。ただ、純金積立には買付手数料がかかる点には注意が必要です。

    種類④金先物取引

    金先物取引は、取引する際に将来の売買価格を決定しておいて売買する投資方法です。金先物取引には、借入金を賭ければ大きな利益を生み出せる可能性や金を保有していない状態で事前に売っておくこともできます。

    しかし、金先物取引には金価格の推移を適切に見分けなければいけなかったり、借入金を賭けすぎると失敗時のリスクが増大したりと、デメリットもあります。

    金投資を上手に進めるコツ

    金投資を上手に進めたい方は、以下の2つのコツを実践してください。

    • 他の投資と組み合わせる
    • 「非課税額」を活用する

    上記のコツに気をつけつつ、金投資を進めましょう。

    他の投資と組み合わせる

    金投資を上手に進めるためには、他の投資と組み合わせることが大切です。他の投資と組み合わせれば市場変動によるリスクを軽減でき、安定した利益を得られるからです。

    例として金投資以外に、不動産投資も始めていれば、金投資の調子が悪かったとしても安定した利益を得られます。複数の投資を組み合わせて、効率的に利益を得られるように工夫しましょう。

    「非課税枠」を活用する

    金投資では「非課税枠」を活用し、出来るだけ大きな利益が得られるように工夫することが大切です。NISA口座にて金ETFを購入すれば税金がかからずに金投資ができるので、売却時の税金負担を軽減できます。「非課税枠」を活用し、より大きな利益を得られるように対策してください。

    まとめ

    この記事は、金投資のデメリットとメリットについて解説しました。金投資には、インカムゲインが発生しない点や長期的な投資が必要な点、手数料が高額になる点、保管にコストがかかる点などさまざまなデメリットがあります。

    その一方で金投資に世界中で換金できることや金の価値が下がりにくいこと、経済危機が発生した場合に活用できること、長期の投資に最適なことなど数多くのメリットがあることも事実です。金投資を検討している方は、本記事を参考にして金投資を始めるべきか判断する材料にしてください。

    監修:井上 男(だん)

    金や貴金属・ブランド品をはじめ幅広いジャンルを取り扱う「質屋CLOAK」の代表。1977年7月生まれ。
    査定歴は25年以上で、年間10,000点ほどの商品を査定。長年培ってきた経験やスキル・最新相場の把握によって、お客様のご希望に寄り添った高額査定を実現中。

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