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  • 「しちや」と「ひちや」どちらが正しい


    category: 質屋についての豆知識

    最終更新日 : 2023年07月26日
    投稿日 : 2020年10月23日

    「しちや」と「ひちや」は地域による方言

    東京など関東では“しちや”、名古屋や大阪など西日本では“ひちや” と平仮名で書かれた看板を見かけたことはありませんか?

    じつは『し』が『ひ』と変わるのは西日本が中心の地域による方言で、
    『七(シチ)』を『ヒチ』と読んだりするように、『ひちや』もじつは立派な方言なのです。

    その昔、大半のコミュニケーションが会話だけで行われ、
    『読み』・『書き』といった文字が今ほど盛んに使われていなかった時代の名残で、
    文字を書く機会が少なかった人たちが、明治以降の近代化の中で文字を書く機会が増え、
    方言の発音通りに表記して「ひちや」になったというのが有力な説。

    ちなみに、『しちや』と『ひちや』の呼び方の境目は名古屋あたりのようで、今のようにインターネットが普及していなかったころ、
    お店を調べると言えば「タウンページ」が主流で、その東海地方版のタウンページ(業種別電話帳)には、
    1995年ごろまで、名古屋版では、質屋は『し』と『ひ』の両方に登録があり、
    検索する消費者の混乱を避けるためか、質屋の広告ニーズが多かったからかは定かではありませんが、
    すぐに見つけられるような柔軟な対応がなされていたようです。

    その後、時代が移り変わるにつれてコンピューター化による編集が進み、『し』だけに全国統一されたようです。
    当然のことではありますが、ワープロやパソコンでも 『ひちや』と入力して変換しても『質屋』とは出てきません。

    昔は街の至る所でよく見かけた“ひちや”と平仮名で書かれた看板、当店もその昔は“ひちや”の看板を店舗に掲げておりました。

    そんな趣のある看板も時代の移り変わりと共に、最近では“質屋”と漢字で書いたお店が名古屋では増えました。

    ですが、そんな漢字に質屋が代わっても、お客様に対する昔ながらの人情みの溢れる商売スタイルは今も何ら変わっておりません。

    監修:井上 男(だん)

    金や貴金属・ブランド品をはじめ幅広いジャンルを取り扱う「質屋CLOAK」の代表。1977年7月生まれ。
    査定歴は25年以上で、年間10,000点ほどの商品を査定。長年培ってきた経験やスキル・最新相場の把握によって、お客様のご希望に寄り添った高額査定を実現中。

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