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category: 貴金属についての豆知識
最終更新日 : 2025年12月01日
投稿日 : 2025年12月01日

「金のネックレスや指輪を買いたいけれど、18金と24金はどっちがいいの?」「資産価値が高いのは、18金と24金のどっち?」
金の購入を検討する際、誰もが一度はぶつかるこの疑問です。高い買い物だからこそ、自分に合わない方を選んで「すぐに傷がついた」「思ったより扱いにくい」と後悔するのは避けたいものです。
この記事では、18金と24金のどっちがいいのか、その決定的な違いや、それぞれのメリット・デメリットを徹底比較します。
ジュエリーとして楽しみたいのか、資産として持ちたいのか。あなたの目的に合わせた正解を見つけるために、ぜひ最後までご覧ください。

「18金」と「24金」は、どちらも価値のあるゴールドに変わりありませんが、その性質は大きく異なります。
まずは、18金と24金について、目的別に「どっちがいい」のかを見ていきましょう。
日常的に身につけるネックレスや指輪には、耐久性に優れた「18金(K18)」が最適です。
純金である24金は非常に柔らかく、そのままではすぐに傷がついたり変形したりしてしまうため、ジュエリーとしての加工にはあまり向きません。
一方18金は、ほかの金属を混ぜ合わせることで硬さを増しており、傷や変形に強いのが特徴です。また、混ぜる金属の種類によってピンクゴールドやホワイトゴールドといった豊富なカラーバリエーションを楽しめる点も、18金ならではの魅力です。
デザイン性と実用性を兼ね備えた18金は、まさにジュエリーのための素材といえます。
将来の資産として金を保有したい場合は、不純物をほぼ含まない「24金(K24)」を選ぶべきです。
24金は純度99.9%以上の純金であり、金そのものの価値が最も高く評価されます。インゴット(延べ棒)や金貨(メイプルリーフ金貨など)の形で保有するのが一般的で、世界中で通用する「現物資産」としての信頼性は抜群です。
加工やデザイン料が含まれるジュエリーとは異なり、購入価格と売却価格の差も比較的小さいため、純粋な投資対象として非常に優れています。
では、18金と24金は具体的に何が違うのでしょうか。ここでは、金の購入前に知っておきたい以下5つの違いを一つずつ解説します。
詳しく見ていきましょう。
24や18といった数字は、金の純度を24分率で表した数字です。
「24金(K24)」は24分の24、すなわち純度99.9%以上の純金を指します。対して「18金(K18)」は、24分の18、つまり全体の75%が金で、残りの25%は他の金属(割金)で構成されている合金です。
この25%の違いが、金属としての性質を大きく変える要因となります。
ちなみに、海外製品などで見かける「750」という刻印も、金が75.0%含まれていることを意味しており、18金と同じものです。
18金に含まれる25%の混ぜ物のことを「割金(わりがね)」と呼びます。割金には主に、銀や銅、パラジウムなどが使われます。
18金に含まれる割金最大の役割は、純金である24金の弱点である「柔らかすぎて傷つきやすい」性質を補い、ジュエリーとして使えるだけの強度を持たせることです。
さらに、割金の配合比率を変えることで、赤みのあるピンクゴールドや、白銀色のホワイトゴールドなど、金の色味を自由に調整する役割も担っています。
金の純度が高いほど、金本来の濃い黄金色(山吹色)が強くなります。24金は非常に鮮やかで深いオレンジがかった黄色をしており、一目で純金とわかる独特の存在感があります。
一方、18金は割金が25%含まれているため、24金に比べると少し淡く、明るい黄色になります。この淡い色合いは肌なじみが良く、普段使いのアクセサリーとして主張しすぎない上品さがあるため、ファッションアイテムとして好まれる要因の一つとなっています。
金は、純度が上がるほど柔らかくなる性質を持っています。とくに24金は、強い力が加わると簡単に曲がってしまったり、表面に細かい傷がついたりしてしまいます。
これに対し18金は、金以外に銀やパラジウムといった金属が混ざっているため、非常に硬くて丈夫です。変形しにくく傷にも強いため、結婚指輪のように毎日長時間身につけるジュエリーには硬度のある18金が適しています。
金属アレルギーの観点から見ると、純度の高い24金の方が安全です。金そのものは、アレルギーを起こしにくい安定した金属であるためです。
一方18金の場合、割金が汗などで溶け出すことで、金属アレルギー反応を引き起こす可能性があります。
そのため、重度の金属アレルギーをお持ちの方は、割金を含まない24金を選ぶか、プラチナなどのほかの素材を検討するのが無難といえるでしょう。
売却時の1グラムあたりの買取価格は、金の純度が高い24金の方が圧倒的に高くなります。資産価値として金を保有するなら、24金が最も効率的です。
しかし、ジュエリーとしてのリセールバリューを考えると、18金も決して悪くありません。24金はほぼ地金の価値だけで評価されますが、18金のジュエリーはブランドの人気やデザイン性が評価され、地金価格以上のプレミア価格で買い取られるケースがあるからです。

18金と24金のどちらがいいかを決めるうえで、それぞれのメリットとデメリットを正しく理解しておくことは欠かせません。
そこで、それぞれの特徴を「メリット」「デメリット」として整理しました。ご自身が重視するポイントがどちらにあるのかを重視しながら、比較検討してみてください。
18金の最大のメリットは、以下のようなジュエリーとしての「実用性の高さ」にあります。
18金は、「毎日身につけても長持ちするジュエリーを選びたい」という方に最適な素材です。丈夫で変形しにくく、日常使いでも美しさを保ちやすい点が大きな魅力です。
また、金の上質な輝きを残しつつ色味や強度を調整できるため、ブランドジュエリーにも多く採用されています。デザインの幅が広く、24金より手頃な価格で購入できることから、実用性と美しさを両立した素材として多くの人に選ばれています。
一方で、18金には合金ならではのデメリットも存在します。
これらは18金にほかの金属が混ざっていることによる影響です。強度が高まる一方、体質によってはアレルギーが出る可能性があり、純度の高い24金と比べると資産価値もやや下がります。また、長く使ううちに割金の影響で色味が変化する場合もあります。
そのため、18金を選ぶ際は「日常使いでの実用性」と「素材特有の注意点」の両方を理解しておくことが大切です。
24金の主なメリットは、以下の3点です。
24金の最大の魅力は、「純度の高さから生まれる価値の安定性」です。純金ならではの深い黄金色は他の素材では再現できず、長い年月を経ても変色しにくいのが特徴です。また、純度が100%に近いため金属アレルギーを起こしにくく、肌が敏感な方でも安心して身につけられます。
投資用インゴットや資産としての需要も高く、売却時にも高い価格が期待できる点は24金ならではの大きなメリットといえます。
一方24金の主なデメリットは、以下の3つです。
一方で、24金は非常に柔らかい素材であるため、ジュエリーとして日常的に使う場合は変形しやすいという弱点があります。衝撃や摩擦に弱く、指輪や日常使いのアクセサリーには不向きです。
また、純度が高い分価格も高額になりがちで、デザインの自由度も18金に比べて制限されます。そのため、ファッション性や耐久性を求める場合は、24金よりも18金のほうが適しているケースが多くあります。
18金と24金、どちらが優れているかという問いに絶対的な正解はありません。大切なのは「何のために金を持つか」という目的です。
日常的に身につけてファッションを楽しみたいなら、傷に強くデザインも豊富な「18金」がベストです。一方で、将来への備えとして資産価値を最優先するなら、純粋な輝きを放つ「24金」こそが確かな選択肢となります。
それぞれの特徴とリスクを正しく理解していれば、購入時も売却時も迷うことはありません。あなたのライフスタイルや価値観に合った輝きを選び、金という特別な存在を長く大切にしてください。
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監修:井上 男(だん)
金や貴金属・ブランド品をはじめ幅広いジャンルを取り扱う「質屋CLOAK」の代表。1977年7月生まれ。
査定歴は25年以上で、年間10,000点ほどの商品を査定。長年培ってきた経験やスキル・最新相場の把握によって、お客様のご希望に寄り添った高額査定を実現中。

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